金曜日の午前中を選んで横浜駅近くにあるムービル映画館に「メアリと魔女の花 The Little Broomstick」を見に行った。お客さんは、60歳代や70歳代の高齢者女性が多かった。朝10時開演であるため来れるのは時間がある高齢者ぐらいだ。意外なのは、男性客よりも女性客が多かったことだ。
スタジオジブリで働いていた人たちが制作した最初の作品になる。このアニメ映画は、子供、若者、高齢者を問わず楽しめる映画である。オススメだ!
スタジオポノックの最初のアニメ作品だ!
2014年末にスタジオジブリの制作部が解体され、『借りぐらしのアリエッティ』と『思い出のマーニー』を監督した米林宏昌と、『かぐや姫の物語』と『思い出のマーニー』のプロデューサー西村義明は共にジブリを退社。西村義明は新作映画を作るために2015年4月15日にスタジオポノックを設立し、今作は同スタジオの長編第1作目となる。また本作のスタッフの約8割は、ジブリ作品に関わった経験がある人物である[2]。(引用先 ウィキペディア)
何故、年配の女性たちがこのアニメ映画を見に来るのか、ちょっと考えてみた。
最初に浮かんだのは、ジブリファンと言うことだ。スタジオジブリは創作活動をやめたので次に来るジブリライクのアニメを探していたジブリファンではないか。金曜日の午前中という時間帯であったため、高齢者の女性たちがグループで見に来ていた。
内容は男性向きとはいえない。子供のイマジネーションを刺激するような魔女と魔法のお話だ。見てみれば分かるが、ストーリーの展開が見ていて飽きさせない。つまらないアニメ映画は、途中で先の結末が見えてしまう。この映画は、3分の2ぐらい見て、多分、こんな形で終わる映画ではと思わせるぐらいだ。
映画が終わるときの映画テーマ音楽が印象的だ。映画「メアリと魔女の花」主題歌 Rain がエンディングテーマ音楽として流れる。面白いことに映画の最初にはテーマ音楽が流れていない。
私は月に1度映画館に行く。シニアの気楽な余暇として映画は最適だ。映画を見ている時は、映画の世界に没頭できる。現実を離れて別世界を楽しむ時間は、気分をリフレッシュする。高齢者たちは、いつも、もう一度若いときの時代に戻りたいという願望がある。
映画の世界は、自分を若い主人公に成らせてくれる。映画を見ながら若くなった自分を映画の世界で味わう。マインドだけが体を離れて映画の世界に没入する。高齢者は、叶えられない願望がある。もう一度若返らせてくれる魔法を探している。
映画「メアリと魔女の花」主題歌 Rainの初めの言葉は、「魔法はいつか解ける・・・」である。若くなった自分を映画を見ながら味わうのだが、1時間から2時間で魔法が解けてしまう。主人公の若者から年老いた現実の老人に戻る。
映画は老人たちに若い時の自分を思い出させてくれる。体は老人であるが、心は映画の主人公と同じ若者だ。気分だけは魔法のように変えられる。そんな意味合いで映画は高齢者に人気がある。一人で楽しめる。1時間30分から2時間の間、現実の自分を忘れられる。
月1回映画鑑賞をする動機が、マインドオフの時間を作ってちょっとだけの非日常体験をすることだ。