期限切れのシニアを馬鹿にするんじゃない!!

昔、昔、Lonely Crowdという書籍が話題になっていた。孤独な群衆と言う意味なのだが・・・シニアは仕事を辞めた途端に孤独の世界に入り込む。今まで仕事で付き合っていた人や遊び仲間の同僚は、自然と離れて行く。仕事があったから人との結びつきがあった。仕事をなくして初めて「老後とは」を考え始める。

人生100年と言われる現代、定年退職の年齢60歳、再雇用で65歳では、残りの35年をどう生きたら良いのだろうか。会社組織の中の一人として生活してきた会社員が定年退職で群衆から離脱する。自分の残りの人生を好きにせよ!と会社から命令される。

上から指示されてやってきた仕事がなくなり、朝、会社まで通勤することもなくなった。周りから見慣れた連中の顔が消えて行く。

自宅の食卓でテレビを見ながら出勤する時間が過ぎて行くのを眺める!

定年退職後にやりたい事がある人は幸せだ。やりたい事をすることで新しい人間関係を構築できる。気持ちは、好きのことを追求することで一杯になる。毎日が新しい出来事で楽しくなる。

何もやりたい事がない。ただ、将来の不安を感じている。何かお金を稼ぐことをしなければいけないと思いながら朝日新聞の朝刊に目を通す。面白い仕事がないか探すのだが、60歳を過ぎたシニアは期限切れなのだろう。自分の経験やスキルが生きる仕事がない。

若い頃は、会社に入社して言われたことをしていれば将来安泰だと信じてきた。会社があって、自分の生活があるという意識だ。この意識は、学校に通って自分の生活があると言う事と同じだ。 学生から社会人になっても多くの人は、社会の常識的な処世術を正とする。

自分で自分の人生を作り出すという未知への冒険は推奨されなかった。両親は、良い大学を卒業して、大企業に入社すればそれで安心という考え方だった。社会の常識もその味方であった。それと違った人生路線を歩もうとする若者は異端視された。

還暦を迎えて定年退職をしたシニアは、異端視された若者の人生路線を歩まざるをえない。自分を雇ってくれる会社がなければ、自分で自分を雇うしかない。Self-employedだ。自分で自分のビジネスを起こす。社会は、もう、期限切れのシニアのことを心配してくれない。

期限切れのシニアの生きる道が社会から提示されていないため次に向かう場所が分からない。第二のキャリアは、誰も教えてくれない。自分で作るしかないのだ。

毎年、新入社員が生まれると同時に定年退職で職場を去るシニアが生まれる。再雇用される機会が与えられても5年後は会社を完全に去ることになる。会社を去るという運命の先の伸ばしでしかない!60歳で会社を去る人も65歳で去る人も待ち受けている運命は同じだ。

社会は期限切れのシニアを中古車と同じような取扱をする。まだ十分走れるのに300万円した自動車がゼロ円で引き取りますと来る。期限切れのシニアを馬鹿にするんじゃない!!そんな経験をしたシニアが多いはずだ。

時代は、少子高齢化。建設業界は、2020年のオリンピック特需で人材不足になっている。現場監督が出来るならば、年齢問わず定年なしだ!と叫んでいる。周りが騒いでいても期限切れのシニアの何人が組織という群衆の中に戻れるだろうか。

期限切れのシニアの多くは、朝起きて食卓の窓から見える出勤して行く会社員の姿を眺めているだけだ。

 

このページのシニアライター:Norito H.Yoshida

Profile

雇用される生活から自分を雇用する生活をしている。2018年12月現在で12年間、起業。時間と場所に制約されないインターネットビジネスで生活費を稼いで自分独自のライフスタイルを作る。米国の州立大学 Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA を卒業してソニー株式会社、Yahoo!ジャパンで自分がやりたい事をやってきた。

最終的には、私が望んでいた起業(自分の手で稼ぐ生活)が実現。51歳の時に起業してこれからも生涯現役でインターネットビジネスの世界で生きて行く予定。今の時代は、65歳を過ぎると自分を雇用して生きて行く道しか残されていない。本来、その道が当たり前なのだが。人間は弱いので他人に頼る生活を求めがちだ。

シニアの生活実態は人様々。私が発信するシニアの生活体験記が参考になれば幸い。

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