老人の気持ちを理解する

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駅の階段をゆっくり降りていく老人を見ている。足の筋肉が弱いためか、膝に障害があるためか、普通の人のような階段の下り方ができないでいる。私は61歳だが、まだ、老齢から来る膝の障害は発生していない。足の筋肉も大丈夫なのでこの老人のような下り方はしない。

だが、

80歳になったときに普通の人のように駅の階段を降りていけるだろうか。 

老人になってみないと理解できない老化現象

50代初めに独立をしたとき、あるクライアントの会長さん、70歳代、と一緒に歩くことがあった。知人の紹介でお客さんになって頂いた会社の会長さんだ。日本橋界隈を一緒にランチをするために歩いていたのだが、その歩くスピードがカメのように遅かった。

その理由が最初分からなかった。 

60歳になったときに周りからシニアに関する情報が入ってきた。シニアの足の筋肉は、60歳を境に急激に衰えて行くという事実だ。80歳ぐらいになると足の筋肉の半分が無くなってしまうと言う。足の筋肉を鍛える運動をしていないと筋肉が周りの環境に適応して縮小してしまう。 

この会長さんは、自分の足で歩くと言うことをあまりしてこなかったようだ。意識しないうちに足が動かせなくなっていた。足を上げる筋肉が衰えて足を前に移す動きが大変になっていた。この事実を理解していれば、あの時の「なぜ?」が分かっていた。 

60歳代に突入すると今まで気にしていなかった体の変化に驚く。 

  1. 夜寝る前に腰痛運動をしないと朝起きるときに腰痛を感じる
  2. 体全体の柔軟性が欠けてくる
  3. 体のバランスの取り方がぎこちなくなってくる

週1回近くのスポーツセンターでウエイトトレーニングと体幹運動をしている私だが、上記の体の変化から逃れられない。 体は確実に老化してきている。今まで出来た事が段々と出来なくなってくる。その事を意識し始める。持久力が落ちてきていることも私の体は知っている。

老人の気持ちを理解し始めると家内のご両親(90歳代と80歳代)の気持ちが察せられる。幸運にも普通の生活が二人で維持できているが、昔ほど快適な生活では無いのではと思う。家内は、月1回ご両親の様子を見に実家に帰っていく。実家に帰ったら、家の掃除、食料の買い出しと料理、老人が出来ないことを代わりにやっている。

60歳代のシニアは、まだ、体力がある。人の世話をしてあげるだけの精神的な余裕もある。老化するシニアの体を察する事が出来る年齢だ。

30代から50代の人たちは、想像も付かないかもしれない。普通のことが出来なくなることが。体の変化は突然現われる。朝起きたときに両手の指に異変が起きていることに驚く。指が強ばっている。動かせば、こわばりは無くなる。こんな症状がしばらく続いて自然治癒していく。

街中を歩いている老人たちの行動を観察してみるとぎこちない動きや歩き方をしている人が多い。

シニアの気持ちを理解するには、普通の人ならこうするのになぜそれが出来ないんだろう?なぜを追求するとシニアが抱えている老化による問題が見えてくる。

老化は誰にでもやって来る。やって来て体験するまでその影響が分からない。老人たちは、体の機能が全体的に衰えてくるのを自覚しているが、一度その状態に陥ると自力で元に戻せなくなる。本来ならば、そうなる前に予防をすべきであったのだが対策が出来なかった。

60歳代のシニアは、時代の恩恵で老化現象の情報を入手出来ている。そのための予防対策も意識し始めている。体力が残っているので老化が酷くなる前に筋力を維持する肉体運動を定期的にやり始めている。スポーツセンターに行けば、シニアの人たちが大勢運動しているのが分かるはずだ。

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