シニア起業でどの様な生活が待っているのか?

自宅のリビングに飾ってある写真立て。13年前に起業したての私が写っている。顔の表情は、不安を隠せない表情だ。家内と二人で海ほたるにドライブ。そこで家内が私を写した写真であった。あれから13年がたち、今その写真を見て過去を振り返る。

2019年で64歳になる。起業は、51歳のときだ。心の奥底で起業をしたいという声が現実化した。シニア起業は、勇気がいる。不安で一杯になるのは当たり前だ。50歳代と60歳代では、不安の質が違うかもしれないが不安そのものは変わらない。

シニアの起業家は、どの様な人生を送るのか。予備知識は何もなかった。自分で現実から学ぶ必要があった。

私の仕事場を何処にするか、ノマドワーカーとしてのシニア起業家の生活

他人に頼るお金の稼ぎ方はシニアがやるべきではない!その理由は・・・

65歳になって世間の厳しさを肌で感じ始める。65歳という年齢が職を探す上で大きな壁になるからだ。正社員、非正規社員を含め65歳以上の労働者は特定の分野を除き好まれていない。人不足が深刻な介護分野は、65歳以上の労働者を社員として受け入れやすい。

問題は、介護分野でシニアが働きたいと思うかだ。強い意志と情熱が無いと続かない。介護の仕事は、普通の会社の仕事と同じではない。老人と言う人間を取り扱う。それも、普通の人間ではない。何らかの障害を抱えた老人たちだ。私自身、とても介護の分野で働きたくはないし、働いても1か月も続かないだろう。

65歳以降も働きたいシニアは、起業という選択肢しか残らない。

他人(他社組織)に頼る起業はもろい

シニアの歳の節目で老後の生活をどう対応するか?

60歳の定年を迎える前に会社で55歳になると第二のキャリア研修などが行われる。多くの会社員は、55歳頃から60歳以降の身の振り方について会社から考えるよう言われているはずだ。

60歳を過ぎると年齢の節目が見えてくるというか、他のシニアから聞こえてくる。5年毎に老化現象が自分の体に現れてくる。社会も60歳という声を聞いてあなたの取り扱い方を変えてくる。世間の常識として、還暦60歳を越えた人たちを老人、高齢者、シニアと呼び始める。少なくとも若者たちにとっては、60歳を過ぎた人は皆老人として認識している。

再就職先を探し始めると60歳という年齢がマイナスに働いているのがわかり始める。自分のキャリアと出身企業名と学歴があれば、再就職は楽勝だと心の片隅で思っている。自分は、執行役員まで勤めたからそれを評価してくれるはずだとか、子会社の社長までやったのだから、などなど。自己中心の考え方で現実を考えがちである。

年齢の節目で自分の生活がどんどん変わって行く。それに気が付くのは、その年齢になってからだ。

55歳、60歳、65歳、70歳、75歳、そして、80歳が歳の節目

老人が住む住居ならばコンビニが近くにある場所だ!

2017年度のセブン-イレブン店舗に訪れるお客の46%近くが50歳以上の高齢者だ。来客の年齢階層別構成比(セブン-イレブン)参照。コンビニは、高齢者の雑貨店になっている。生活で必要な物の殆どがコンビニで売られているからだ。

私の義父は、92歳で一人生活をしている。数年前までは、まだ、足で遠くに歩ける脚力があったのだが今は50メートル歩いて一休みの調子だ。近くのスーパーマーケットが線路を渡った場所にある。今は、その踏切を渡りきれないのでスーパーで買物が出来ない。

幸運にも自宅から歩いて50メートルの場所にファミリーマートがある。今は、このファミリーマートで日常生活で必要な食材を買っている。自分の足で自由に歩けない老人の生活は、コンビニが近くにあるか、ないかで利便性が相当違うのが分かる。

昔は個人の雑貨商店、今はコンビニ店!何が変わったのだろうか?

シニアと老人が幸せを感じる時

幸せの感じ方は千差万別。自分に足りないものが手に入ると喜ぶのと同じだ。人それぞれのニーズが違う。シニアも老人も求めても求められる物とそうでない物があると思っている。

ただ、共通しているものがある。

元気で健康な体を維持することだ。老いてくるのは、誰でも同じ。70歳頃から免疫力が低下して体の弱い部位から病気が発症する。70歳代は、出来るだけ病気にならない食生活と運動習慣を身につけるしか予防策はない。80歳近くになるとシニアから老人にラベルが変わる

どんなに頑張っても80歳代の人は、老人の風貌を帯びるからだ。顔の皮膚を見ればそれがすぐに分かる。それは本人も毎朝洗面所で見る鏡に写った顔で自覚している。特に女性は、朝の顔の艶やはりがあると幸せを感じる。幸せは、いつも自分の足元に落ちている。落ちている幸せを拾うか、拾わないか、見えるか、見えないかだけだ。

自分の幸せが見えているか、いないかを考えてみよう!

横断歩道の信号切替時間が老人に対して不親切!

老人が横断歩道を渡る時、渡り終えない内に信号が赤に変わってしまう。そんな状況を何度も見ている。道路にある信号機は、道路を渡る人間よりも自動車優先に設定されている。そんな印象がある。これから多くの高齢者が出歩く時代になる。今の横断歩道にある信号機は歩く速度が遅い高齢者を考慮に入れていない。

確かに、老人は信号無視が多い。歩く時も周辺状況を考えて歩いていない。自分の事で精一杯なのだろう。元気な老人が増えてくるが、歩く速度は普通の大人よりも遅くなるのは必然的だ。

少子高齢化の社会が目前に迫っている日本だからこそ、人間中心の道路環境を模索するべきではないか。海外では、横断歩道の信号機にセンサーを付けて人が渡り終えないうちは信号を赤に切り替えない仕組みができている。既存の横断歩道の信号切り替えにセンサーを追加して歩行者優先の仕組みに変えることが可能だ。

高齢者に優しい交通システムが求められる!

老人が社会に貢献する方法は幾つでもある!

家内は友人たちと海外旅行。私は、自宅でお留守番。今日は、洗濯機の裏にこびり付いていたカビや細菌を塩素系クリーナーの漂白剤液を使ってキレイにしている。パナソニック製の洗濯機に槽洗浄コースというメニューが有るのでそれに従ってやっている。およそ11時間かかる。明日の朝には洗濯機の洗浄が終わっているだろう。

近くのスーパーに塩素系クリーナーの漂白剤液を買いに行った。帰りの公園道で寂しそうに一人で歩いている老婦人がいた。年齢は80歳過ぎのような風貌であった。まだ一人で身の回りの世話ができる体力があるらしい。何もしないで一人寂しく公園道を歩く姿が目に残っていた。もし、彼女が何らかの仕事をしていれば、人生の時間をもっと社会に貢献できているのではないかと思った。

時間を持て余している健康な老人は大勢いる。社会に貢献したいという意志を持っていても機会が与えられないのが現在の日本だ。人材不足と世間では騒いでいるが、健康な老人たちにデキる仕事を考えたらどうだろうか。

何もしていないで自分の時間を浪費している老人は考え方次第で社会に貢献できる!

シニアの仕事は誰かが困っている事を見つけてビジネスにするしかない!

シニアが仕事探しで困っている時、その問題を解決する方法を見つければそれがあなたのビジネスになる。簡単には解決できない。だから、それがビジネスになる。

シニアである強みは、シニアが肌で感じる不都合や困る事が分かることだ。そこから新しいシニア向けのソリューションサービスを作る。大きなことを考えずに地域で困っている年寄りを喜ばせることから始める。または、自分自身の問題を解決する事から始める。 

既にビジネスを始めている雇用先でシニアの仕事を探すのは困難だ。基本的に元気で体が自由に動かせて体力が無いとアルバイトも出来ない。老人は弱者になる。弱者を雇う会社はない。

じゃあ、どうすれば良いのか。

自分が生活で困っている事をリストして見る事から始める!

電車の中でスマホを使っているシニアが目立ち始めた!

スマホの所有率を年代別に見ると、60代が51.9%、70代が35.7%というシニアガイドの記事があった。電車の中でスマホを見ていない乗客を探すのが難しいほどスマホは広まっている。60歳以上のシニアのスマホ所有率は、合計で85%ぐらいになる。傾向としては、シニア女性が頻繁にスマホを使っている。

私は、まだ、ガラパゴス携帯電話(ガラ携帯:フィーチャーフォン)を使っている。スマホと同等の事が出来るSIMフリータブレットを持っているのでスマホと同じ事が出来る。

でも、

電車の中はタブレットを頻繁に見る事は無い。見ても1分ぐらいだ。家族LINEの情報を見たり、受信メールを確認したり、Facebookを覗いたりしている。これほどスマホがシニアにも広がるとは思ってもいなかった。便利な端末なのだろうな!天気予報、地図、電車の時間表、メールや電話、そして、ゲームまでも出来てしまう。時間がある人は、YouTube動画を視聴している。

過去を振り返ってみると、私が中学生、高校生の頃は漫画本、文庫本、新聞を読んでいる人だけであった。大学生の頃は、Walkmanが人気で耳にイヤフォンを入れて音楽を楽しんでいる若者だらけだった。時代は、WalkmanからDiscmanのCD時代に移ったがガラパゴス携帯(スマホでない携帯電話)も登場した。

音声通話とメール送受信が主な用途であったのだが、ビジネスマンの間で広まり、徐々に一般家庭に広まった。インターネットにつながって情報を閲覧しているという認識が無いまま通信革命が社会全体に起きた。

そして、

現代はパソコンの代わりにもなるスマホ全盛時代だ。若者たちは、パソコンを使う前にスマホを使い始める。就活でパソコンのイロハを学び、初めてインターネットがスマホにつながっている事を知る。

パソコンを使えなかった主婦がスマホの利便性に目覚める!

70歳代の夫婦を電車の中で見て

通電車の中で見かけた70歳代の夫婦。私たち夫婦60歳代とは風貌が確かに違う。私たちよりも年寄りに見える。当たり前な事だが、見え方には個人差がある。この70歳代夫婦は、年齢なりの年寄りに見えた。遅い出勤時間であったため、電車の中は老人たちが多かった。夫婦でお出かけと言う感じだ。

元気で外出が出来る老夫婦は幸せである。70歳代で認知症になり老人ホームの中でしか生活が出来ないシニアが多い。老夫婦で外出を楽しめるならば、大いに楽しむべきだろう。電車の中で見た70歳代の夫婦は、健康そうで元気な印象がした。向かいの席に座った若いお母さんとその幼児に夫婦の目が留まっていた。

幼児に触れる機会が少なくなった老夫婦は、幼児の可愛さに引き付かれる。

私たち夫婦が70歳代になった時は、どんな風貌になっているだろうか。今よりも若さが落ちた顔と体だろう。寄る歳には勝てない!

70歳代は体の健康に最も注意すべき年齢で旅行を楽しむ最後の機会になる!