「社会との接点がある」
「誰かに必要とされている」
「人の役に立っている」
「自分でお金を稼いでいる」
この4つの感情がシニアにあれば、そのシニアには自尊心がある。自尊心とは自分の人格を大切にする心である。老いて来ると自分の存在に疑問を持ち始める。自分が社会で求められていないと感じ始める。仕事もなく、世話をする子供も独立し、仲間と一緒にいつも何かをしているという生活から遠ざかる。次第に社会との接点を失い始める。
シニアの自尊心は充実した人生を送る上で重要なことである。
老人になっても誰かの役に立ちたいという気持ちはある。そんな気持ちが満たされない老人が増えている。70歳を過ぎる頃から社会はシニアを老人として取り扱い始める。「老人には用はない!」と言った見かたをする人が増える。老人にも色々なタイプがある。積極的に社会との接点を持とうとする人、ボランティア活動をして人の役に立とうとする人、生涯現役を貫く人など。
その一方で、社会から消えて行く人たちも多い。自分の活動を自宅範囲に留めて趣味に生きようとする老人たちである。彼らの活動は家族しか知らない。他の人たちとの交流が限定される。追求する趣味で個人差が生まれる。趣味が他の人や外部との接点を深める物であれば、余生は充実するだろう。社会から消えて行く老人たちは自分の存在価値を見出せなくなる。自分の存在価値を気が付かせてくれる周りの人たちがいないからだ。