定年退職をして65歳になると年金生活が始まるが収入の激減で困るシニアが多い。若者たちは、非正規雇用で生活困窮者層から逃れられない。正社員の増加よりも非正規社員の増加が多いのは、会社にとってその方が都合が良いからだ。高齢者と若者はある意味では弱者なのかもしれない。
時間があり余る高齢者とエネルギーが余る若者をつなぎ合わせて弱者を支援するビジネスが生まれても良いのではないかといつも思っている。
高齢者が持つリソースの魅力で若者を惹きつけられるかどうか?
時間が余っているシニアの方々が必ずしも働いてお金を稼ぎたいと思っている人たちだけではない。本当にお金を稼ぎたいと思って自分たちで出来る仕事を探しているシニアでないと駄目だ。
金欠病の若者たちの中で積極的に体と頭を使ってお金稼ぎをしたいと思っている人がどれだけいるかだ。ただ、非正規社員から正規社員になれればそれでOKと思っているならば、難しい。
高齢者の時間+若者のエネルギー=富を生み出す原動力にするには、有志でないと駄目だと言う事だ!
今の社会は、まだ、高齢者と若者を繋げて新規の雇用を生み出す仕組みが出来ていない。高齢者と若者のリソースをどのように活用したら今まで無かった新規の雇用が生み出せるかだ。高齢者に新しいスキルを教えても上手く行かない。むしろ、高齢者は人生の経験から若者たちが持つエネルギーを無駄にさせない参謀的な役割が良いのではないか。
ベンチャービジネスで起業した若者に欠けているのはビジネスの経験値と人脈だ。多くの若手起業家は、シニアの力を最初から当てにしていない。高齢者との付き合い方と活用するメリットを知らないからだ。高齢者の力が発揮できる分野が明確になっていれば、その分野でのヘルプを求めている若手起業家は高齢者に目を向けるだろう。
その前に高齢者はビジネスで役に立つと言う事を若手起業家に印象づける必要があるだろう。
自分のお父さんと一緒にビジネスをやるような関係を築ければ一番良い。そこには、父親という尊敬の念があるから一緒に働ける。シニアを敬う姿勢がある若者でないとシニアとマッチングさせてもビジネスは上手く進まない。若者がシニアを敬うようにするには、若者にないリソースをシニアが持っていてそのリソースを使って若者を支援できると言う事を証明する必要がある。
私が知っているシニアは自分の過去のビジネス人脈を使って若手起業家を支援している。彼はほとんど無報酬で若手起業家に潜在顧客を紹介する営業をしている。既に彼の紹介活動で若手起業家がアプローチできなかった大企業に入り込めている。ここまでやると若手起業家は、自分にないルート営業力があるシニアを見直す。
営業は、年齢に関係なく誰も苦労するからだ。お金を稼ぐには営業力が必須だ。顔の広い営業経験豊富なシニアであれば、若手起業家は尊敬の念で接してくれるだろう。
若手起業家は既に始めているビジネスモデルがあるのでシニアの力さえ見せつければ良きパートナーになる。問題は、これからビジネスを起こす職に恵まれない若者たちだ。彼らに必要な物は、ビジネスモデルの作り方だ。お金を自分たちで作り出すためのノウハウだ。
シニアの人で若者と一緒にビジネスモデルを作り出す強い関心と情熱があれば、あとはそのような情熱を持っているシニアと若者を会わせるだけだ。「シニアと若者ペアーでビジネスを作り出そう会」なんて企画もあっても良いだろう。ビジネスを作り出すには、シニアか、若者のどちらかが最初の一歩を踏み出す必要がある。何もアイデアがない状態では、顔を合わせても何も生まれない。アクションが取りにくいからだ。
ビジネスの種を持った者同士(Young and Old)が顔を合わせて初めて「シニアと若者ペアーでビジネスを作り出そう会」が実りある会になる。まだ、この会は生まれていないが、やろうと思うシニアがいれば何かと支援したい。