67歳がお金を使う時にどのようなキャッシュ媒体を使うのか、考えてみた。私の財布には、1万円以内の現金、クレジットカード2枚、銀行のキャッシュカード、PASMO(プリペイドカード)が入っている。今騒がれている電子キャッシュはお試しでPayPayを使っている。電子キャッシュはスマホプリ経由で支払いがなされる。
スマホは所持して使っているが、決して銀行口座などの金融情報を記録していない。インターネットの仕事をしているのでネット経由で何を裏でされているか分からないからだ。スマホにインストールしたアプリがマルウエアで個人情報を知らないうちに外部に送信しているかもしれない。そのリスクが大きいので金融情報は決してスマホに登録・記憶させていない。
大手銀行がQRコードを使って電子キャッシュの推進をしようとしている。中国ではこのQRコードとスマホアプリで電子キャッシュが広まっている。日本は現金を使う習慣が強いので電子キャッシュは若者中心に広まっている。
シニアはスマホを使い慣れていない。デジタルキャッシュを使うにはアプリのインストールと設定が自分で出来ないと始まらない。それが出来てもアプリ操作を学ぶ必要がある。一人でそれが出来るシニアは非常に少ない。出来ないから不安と不信が生まれる。
目次
現金は目に見えて手で触れる事が出来るがデジタルキャッシュはそれがない
現金は物理的に目に見えて手で触れる。紛失すればすぐに分かる。プリペイドカードはカードが物理的に触れるが金額は分からない。残金が分かるのは、プリペイドカードを使うときぐらいか、チャージをするときぐらいである。クレジットカードもカードという物理的なものがある。残金はわからないが、いくら使ったかはレシートで分かる。
プリペイドカードとスマホアプリでデジタルキャッシュを使う
電子キャッシュは多くのお店で使われ始めている。私はQRコード決済で支払いができるPayPayを試しに使っている。デジタルキャッシュ決済には色々な方法がある。QRコード決済はその中の一つになる。一般的に使われているのが、PASMOやSuicaなどのプリペイドデジタルキャッシュ決済方法である。
PASMOやSuicaは事前にお金をカードやアプリにチャージして使うので自分で使う金額の上限を設定できる。PayPayも自分でチャージして使用できるので金額のコントロールが出来るようになっている。
私はカフェ(スターバックス、タリーズ、ドトールコーヒーなど)が発行するプリペイドデジタルキャッシュカードやアプリを使っている。プリペイドカードであるので事前にお金をカフェ店舗でチャージして使うことになる。
「デジタル・キャッシュ」と一口に言われているが,その特徴をまとめると,
(1)物質(紙幣,コイン)ではなく,デジタル化された貨幣の情報をネットワー クその他で伝達する,
(2)クレジット取引のような事後的な決済ではなく,「売り/買い」の当事者間でリアルタイムに現金が移動する,
(3)その実現には,暗号技術の活用が不可欠,ということになるだろうか.
(引用先:デジタルキャッシュから「超流通」経済へ)
PayPayはスマホアプリでしか使えない
PayPayはコード決済で一番使われているデジタルキャッシュである。スマホ経由でお金をクレジットカードやATMを使ってチャージする。私はPayPayアプリにクレジットカード登録していないでATMでお金をチャージして使っている。
PASMOやSuicaと違って物理的なカードがない。スマホにアプリがインストールされていないと使えない。シニアにとってこのハードルは高い。
- スマホに慣れていない
- アプリのインストールと設定ができない
- アプリの操作を自分で学べない
- 使う時にスマホとアプリを起動させる必要があり時間がかかる
現金ならば直ぐに支払いができるし、目で確認が出来る。デジタルキャッシュは便利なようで便利ではない現実がある。プリペイドカードの方がやり方さえ覚えれば簡単である。スマホやアプリがいらない。プリペイドカードがあれば済む。
シニアの不安、不信はどこから来るのか?
シニアの私は出来るだけ手で触れるキャッシュ媒体に戻ろうとしている。デジタルキャッシュは利便性を高めるが、裏で何が起きているか全然分からない。現金であれば紙幣や小銭の物理的な動きがわかるので安心だから。目に見えないものは実在しているかが分からない。
デジタルキャッシュだけで生活が成り立ってしまうと本人が事故や病気で他界した時に金融資産を確認できなくなる可能性が非常に高い。タンス預金も出来ない。手元に置いておくことがそもそも出来なくなる。自分で稼いだお金が100%第三者の手に置かれる。
今は現金がまだ使用されている。子どもたちや孫の世代はデジタルキャッシュの時代に入る。年老いた世代の人達にとってデジタルキャッシュは理解できないため不安と不信が生まれる。現金は一つしか無いが、デジタルキャッシュ決済にはコード決済、非接触ICカード、クレジットカードがある。色々な会社からカードやアプリが提供されている。使い方を覚える必要がある。
クレジットカードは若い人も中高年の方も頻繁に使う。数百円のお菓子を買うのにもクレジットカードを使う若者たちをよく見かける。私がクレジットカードを使う時は1万円以上の品やサービスに使うときだけ。財布に入っている現金では対応ができない場合に限定している。あくまでもクレジットカードは万が一の時に使う決済手段として位置付けている。
私が他界した時に家族が私のお金の確保が出来なくなるような状態にしたくはない。インターネットバンクの銀行口座なども閉鎖している。IDやパスワードが本人しかわからない場合が多くパソコンやスマホを使う必要がある。通常の銀行口座であればキャッシュカードと通帳が手元にある。キャッシュカードの暗証番号さえ家族に教えておけば、万が一の時に代理にお金を引き出せる。
デジタルキャッシュの時はスマホにアクセスしてIDとパスワードを知るのはもちろん操作も知らねばならない。60歳以上のシニアでそれが出来る人は少ない。
お金は使い慣れた媒体で使うのが安心である。機械やネットワークを100%信用するのは危ない。ハイテクの社会では出来るだけ古いテクノロジーで物事が済む方法を確保する必要がある。日頃、インターネットを使って仕事をしているのでこのように感じる。
結論
- 67歳のシニアは老テクの世界に安全、安心を求める
- デジタルキャッシュの時代は避けられないが、老人はついていけない
- 現金の良さは手で触れる事ができること