海外で使うIC付きクレジットカードとICなしクレジットカードの違い

私が使っているクレジットカードがある。一つは、アメックス。もう一つは、VISAだ。アメックスは、ICが埋め込まれていない従来型クレジットカードである。一方、VISAはIC付きクレジットカードになっている。

日本でクレジットカードを使う時、お店によってクレジットカードの取り扱い方が違う。A店では、サイン記入。B店では、端末にクレジットカードを差し込んで暗証番号を入力する。最近は、端末にクレジットカードを差し込んで暗証番号を入力する形式が増えてきている。

この夏、私の妻とその友達が東南アジアへ観光旅行に出かける。そこで持っていく家族クレジットカードをどう使用するか家内に入れ知恵をした。

海外ではクレジットカードのスキミング詐欺が多い!

どのクレジットカードも裏側に磁気テープが貼られている。この磁気テープにクレジットカードの認証情報が書かれている。この情報をコピーする機械に通して情報を抜き取る行為がスキミングになる。取得したクレジットカード情報を使って偽造クレジットカードを作成し、他人が自分のカードを使うことになる。

例えば、

タイの装飾品店で土産を買い、支払いをクレジットカードでする。店員に手渡したクレジットカードをその場で認証処理をしないで奥の部屋に行って処理をするならば、キミング被害に遭う可能性が非常に高い。お客の目が行き届かない場所でクレジットカード情報をコピーする機械を使うからだ。

本来ならば、必ず、お客の目の前でクレジットカード決済処理をする。そして、サイン記入を依頼してくる。IC付きクレジットカードでの決済ならば、目の前にIC情報を読み取る端末を出してクレジットカードを差し込み、お客に暗証番号の入力を依頼する。この場合は、スキミングすることが出来ないので安全だ。

東南アジアでは、IC付きクレジットカードを取り扱うお店が増えている。VISAやMaster Cardが多い。ICなしのアメックスは、取扱をしていないお店が多い。アメックスのクレジットカードには、ICが埋め込まれていないため磁気テープに認証情報を読み取って認証処理をすることになる。そうなるとスキミングされるリスクが生まれる。

自分の目が届かない場所でクレジット決済処理をするリスクを回避するには、IC付きクレジットカードを端末に差し込んで認証番号を入力する方式をとっているお店で買い物をすることだ。そのような端末が支払い窓口にあることを確認する。なければ、クレジット決済のやり方を店員に聞くことだ。

家内には、IC付きクレジットカードのVISAを現地で使うように助言した。アメックスを使う場合は、必ず、自分の目の前で決済処理をしてサイン記入を依頼するホテルや信頼が置けるお店だけにする。アメックスの場合は、スキミング被害が多いのでおかしな使い方があるとすぐに後で確認が来る。スキミング被害であれば、全額保証してくれる。日本で発行されているクレジットカードはすべて盗難保険(不正使用を含む)が付随している。

クレジットカードは、1枚だけでなく2枚持っていく。VISAやMaster Cardの2つがあれば、使えない場所はないだろう。海外で使うクレジットカードは、できるだけ、日常使っていない使用履歴が少ないクレジットカードにする。海外専用に使うクレジットカードにしておけば、不正使用された時にすぐに発見しやすくなるからだ。

なぜ、複数枚の違ったクレジットカードが必要なのか。

何らかの事情でVISAクレジットカードが使えない場合がある。そんな時にMasterCardやアメックスでその場をしのげれば良い。東南アジアでは、原則、日本と同じでキャッシュ(現金)を使うのが一番安心だ。クレジットカードは、高価なモノを買う時、または、キャッシュがなかった時に限定する。

その意味で現地通貨と日本円は、旅行期間中どうしても必要だ。現地通貨が少なくなれば、日本円を現地通貨に換える。飲食店、カフェ、土産店では、キャッシュでショッピングをする。クレジットカードのスキミング被害を避けるには、クレジットカードを極力使わないことだ。 

この記事「海外で使うIC付きクレジットカードとICなしクレジットカードの違い」のポイントは、

  • 海外ではクレジットカードのスキミング被害が多く発生している。その多くは、磁気テープに書かれている情報を特殊な器械で抜き取ることから始まる。
  • スキミング被害を避けるには、IC付きクレジットカードを使って他人に見えないように暗証番号入力端末に入力することだ。
  • 東南アジアでは原則現地通貨を使うことでクレジットカードのスキミング被害を避けることができる