小田原城敷地近くにある広東料理のお店「KONOMA」のテーブルに置いてあったリーフレットに二宮尊徳の言葉が記載されていた。「小を積んで大と為す」という二宮尊徳の言葉である。その言葉の説明を読んで今自分がやっていることに希望を見出した。
何事も小さいことをしっかりやらないと大きく成長していかない。最初から大きなことをやろうとしてもうまく行かない。お金を稼ぐビジネスは博打ではいけない。石橋を叩いて渡るような慎重さが必要だ。詐欺師は口先だけで大きなことを簡単に出来る言う。詐欺師は誰もが求めていることを餌にしてカモにする。現実は「小を積んで大と為す」という二宮尊徳の言葉通りだ。簡単ではない。地道な努力が必要になる。
小から始めて基礎を作り、大きくなるまで諦めずに継続する。これは何をやるにしても基本の基だと思う。
シニアが新しい事をやり始めるとき
60歳、65歳を越えてから多くのシニアは慌てる。仕事を失い、今後の生活費を年金だけに頼れない。70歳まで仮に働く仕事が見つかってもその後の生活をどうするか。シニアは歳を取るに連れて社会の弱者になっていく。そんな現実を肌で感じるシニアが大勢いる。
シニアには時間がある。まだ、頭と体で新しいことを学べる年齢ならば時間を味方にするしかない。興味を持ったことを試しにやってみる。ちょっとずつやりながら脈があれば時間と労力をもっと投資する。「小を積んで大と為す」という二宮尊徳の言葉を信じて小さく始めて冒険をしない。
歳を取っていくシニアが直面する問題
- フルタイムの肉体労働は体に無理が出る
- 65歳以降も継続して雇用してくれる会社は少ない
- 70歳以降から体の弱い部分から病気が出てくる(免疫力が加齢で衰えていく)
- 年金の額が年々減っていく
- 他人に頼らないで自分で生活費を稼ぐビジネスが必要になる
この問題を解決するには時間をかけて小さいビジネスを試行錯誤でやり始めることだ。小遣い程度のお金を自分で稼ぐという体験をすることで「お金を稼げる」という自信を身につけられる。これがシニアにとって頼りになる。
私の所属するNPO団体のメンバーは大手企業のOBたちである。組織の中の歯車としては優秀なのだが、一人でお金を稼いた経験がない。そのため、NPO団体に参画してその組織の中で自分を活かしている。稼げる金額は雀の涙程度であるが社会との接点を維持できるというメリットがある。
「小を積んで大と為す」新しいビジネスに挑戦
私のビジネスも「小を積んで大と為す」という二宮尊徳の言葉に従ってビジネス転換を行っている。10年前のビジネスモデルは既に競争力がなくなったからだ。
新しいビジネスを構築することで後10年は自分の腕でお金を稼いで行きたい。新しいビジネスは小さく始めて脈があるかどうかをテストしてから地盤を固めていく。地盤を固めるには小さい仕事を丁寧に地道にやらないとビジネスの仕組みに穴が空きやすい。
70歳過ぎて自分のビジネスを展開しているならば相当優秀なシニアである。シニアはちょっと気を許すと社会の底辺に落ちる。年金以外に毎月10万円以上の収入を得るビジネスを展開していれば後の10年間は安泰だ。働いて余剰資産を作れば良い。体力は落ちるが、頭は使うことで能力が向上する。頭を使う仕事を身につければ、毎月10万円以上の仕事は作れる。自分の専門分野で尖ることが突破口になる。
年寄りは知的生産でお金を稼ぐビジネスを作るしかない
頭を使ったビジネスを自分で作る。今までの人生から学んだ経験と知識を使ってそれを必要とする人たちにサービスを提供する。その媒体としてインターネットのホームページを使う。自分のホームページを作るにはどうしたら良いかを調べる必要がある。自由に自分の情報を発信できるホームページが手に入れば、あとはお金を稼ぐ仕組みを作ることである。
インターネットでお金を稼ぐビジネス
- オンラインショップ(情報をPDFにして売る)
- コンサルティング(ウエブ会議でコンサルをする)
- 集客サイトにして広告掲載(グーグルアドセンス広告)
- ウエブやメルマガのライティング(記事を提供する)
- 買い物代行と発送(海外の商品、地元独特の商品など)
- 「ココナラ」得意をサービスにするWebサービス
インターネットでビジネスを起こすと必要なものは自分の頭、パソコン、インターネット接続環境の3つで済む。自宅に居ながら仕事が出来る。
シニアも時代に追い付くためにインターネットの知識、スキル、パソコン操作などを時間をかけて習得する必要がある。やるか、やらないかの世界である。「小を積んで大と為す」やり方は地道な努力である。シニアには暇な時間がたくさんある。その時間を上手く活用する。
結論
なぜ、「小を積んで大と為す」という言葉が身に染みるのか。51歳の時に起業してもう17年になる。良い気分を味わった時期があったり、悲壮感を感じた時期もあった。ビジネスには一攫千金はない。成功するビジネスは必ず自分で気が付いて見つけた市場で生まれる。これは行けるのではないかと思うビジネスの種を試行錯誤しながら脈があれば労力と時間を投入する。上手く行けばビジネスは大きくなる。その過程で人生の喜怒哀楽を体験する。
最初から大きなことをやらないで小さく始める。これがビジネスを始める人が通る道である。