楽しみを見つけるシニアたち「NHKドキュメント72時間:関門海峡海底トンネル」

関門海峡の地下60メートルに関門海峡人道がある。対岸までの距離が780メートル。歩いて15分で行ける。この地下トンネルを毎朝高齢者が黙々と歩いている。人道を歩く老齢者たちをインタビューしたドキュメント72時間であった。色々な境遇の高齢者が色々な理由でこの地下トンネルを活用している。

私は、まだ、下関に行っていない。いつか、行ってみたいと思っている。その時は、この関門海峡人道を家内と一緒に歩いてみたい。

65歳になって仕事から離れたシニア男性が、こんなことを話していた・・・! 

歩きながら人生を考える時間を持つ

「何もないけど、何かがある!」と感じながら、毎日海底トンネルを歩くと同じ顔を見る人が多くなる。毎日同じ顔を見ていると自然と親近感が湧いてくる。老いてくると新しい友達を作ることが難しいが、毎日同じ顔を見る人がいるとつい話しかけたくなる。人間だから、そんな気持ちになる。相手も同じような心理になる。年代が類似ならば、なおさらだ!・・・と私はこの番組から感じた。

地下トンネルは780メートルと短い。高齢者にとって歩くこと以外に何も出来ない。対岸まで行って返ってくるだけで1.5キロぐらい歩ける。毎日歩くことで健康増進が出来る。地下トンネルは、日本でここしか無いと言う。本来の目的とは違うのだが、使う用途は自由だ。人生に悩んだ時に一人で歩きながら今までの人生を振り返る。

歩くことしか出来ない地下トンネルだからこそ、余分なことに注意しながら歩く必要がない。黙々と歩きながら不安定な精神を安定させる効果がある。私も毎朝近くの駅まで1.7キロの道を歩いて行く。歩きながら色々と考える。考えないで歩くときは、殆どない。何かを考えながら歩く。

歩いている時に突然ひらめきがある。悩んでいたことも自然と解消される効果がある。体を動かしながら血行を良くすることで新鮮な血液が脳に送り込まれるからだろうか。座りながら良いひらめきが得られる回数よりも歩きながら得た回数が多い。

 関門海峡の地下トンネルでは、歩くこと以外に何も出来ない。出来ることは、歩きながら自問自答する時間を持てることだ。歩くこと自体が楽しみになる老人も多い。新しい友人、知人を作る高齢者も多い。同じ「歩く」という目的で毎朝集まってくる人たちに親近感を覚える。こんな感覚は誰にでも起きる。孤独から心を解き放す場所と同時に健康維持の場所になっている。

同じ目的に向かって歩く人達が大勢いると安心する。知らない人でも何故か顔を合わすことで親近感が生まれてくる。悩みは、歩きながら同じ顔を見ながら、心から洗われて行く。「何もないけど、何かがある」と言わせる何かがあるからだ。

NHKドキュメント72時間は知らない人の人生を垣間見ることが出来るドキュメンタリー番組だ。くだらない芸能番組で汚染されているテレビ番組とは違う。NHK総合1 金曜日 午後10時45分~ 午後11時10分に関東地方で放映されている。

「NHKドキュメント72時間:関門海峡海底トンネル」の番組は、2018年8月31日に放映された番組である。

知らない世界をNHKドキュメント72時間の番組は私に教えてくれる。

この記事「楽しみを見つけるシニアたち「NHKドキュメント72時間:関門海峡海底トンネル」」のポイントは、

  • 関門海峡の地下60メートルに関門海峡人道がある。対岸までの距離が780メートル。歩いて15分で行ける。この地下トンネルを毎朝高齢者が黙々と歩いている。
  • 「何もないけど、何かがある!」と感じながら、毎日海底トンネルを歩くと同じ顔を見る人が多くなる。毎日同じ顔を見ていると自然と親近感が湧いてくる。