横浜駅の周りに高島屋、ルミネ、丸井、そごう横浜などのデパートがある。午前中から午後まで老人たちの出入りが多い。目立つのは、何もせずデパートの休憩場所で座っている老人が多いことだ。年齢にして75歳以上の高齢者である。女性が多いが、男性もいる。仕事でそごう横浜の中を通って横浜ベイクオーターに行くのだが、エスカレータの脇にある休憩用の長椅子に老人たちがたむろしている。
特に老人の女性が多い。待ち合わせ場所にしては不適当な場所だし、疲れて休んでいるという感じもしない。休んでいる時間が長い感じがする。
雑多な人が出入りするデパートは、老人たちに何かプラスな効果を与えているのだろうか。
老人たちの遊び場と暇つぶしのデパート
退屈で寂しい自宅にいられなくなった老人たちが人恋しさにデパートにやって来る。元気で外出ができる老人ならば、外界の刺激を求めて外出する。自宅にいても何も変化がないし、刺激もない。毎日が暇な生活に苦痛を感じているはずだ。働いていない老人で趣味らしい趣味もなく、遊び相手も近くにいなければ、色々なものがあるデパートが面白いはずだ。
高齢者にとってデパートは魅力的?
デパートの中には、時代や季節を反映する製品がたくさんあり、それを求めてやってくるお客さんがいる。そのお相手をする店員もいる。そんな人達を眺めるのも面白い。人間観察は、老人の遊びになる。こんな遊びは、自宅や近所では出来ない。雑多な人が出入りするデパートだから味わえる目の鑑賞だ。
朝10時開店のデパート入り口に高齢者たちが溢れている。若者たちは会社に行っているので若い人たちは少ない。多くは、中高年女性や老人たちだ。何かを買い求めに来た人たちだけでない感じがいつもしている。各階に設置されている休憩用の長椅子に老人たちが座っている。あたかも自分の席を確保するために開店と同時にその席に向かって行くようだ。
デパート側は老人たちをどう見ているだろうか?
デパート側は、この現象を既に認知していると思う。人が集まらないデパートよりも集客があるデパートのほうが良いので暇つぶしにやって来る老人たちを問題視していないと私は考える。中には、何かを買ってくれる老人もいるはずだからだ。1日中デパートで時間をつぶす老人たちもいる。そんな老人たちは、デパ地下でお弁当や惣菜を買って休憩場所でランチをする。トイレも近くにあるので暇つぶしの場所として便利だ。
デパート業界は、景気が良くない。お客集めで苦労している。できるだけ多くの人をデパートの中に取り入れられれば売上につながる。その意味合で暇つぶしに遊びに来る老人たちはウエルカムなのだ。
ある老人は、午前中をカフェで過ごし、午後はデパートの休憩場所で暇つぶしをしている。できるだけ自宅にいる時間を減らしている。外出することで歩くことが出来る。人間観察をすることで認知症予防にもなる。変化がある街中にいることで周りの刺激を得られる。生活面で余裕がある老人であれば、デパートを自分の遊び場にできる。どのような遊び場にするかはその人のニーズによるが。
結論
孤独を感じ始めたら、デパートに行ってみる。デパートの中で人間観察をする。現実の世界を眺めながら生きる楽しみのヒントを見つける。集客力を求めているデパート側は暇つぶしでやってくる老人たちを歓迎している。各階にあるトイレ周辺には休憩が出来る椅子やソファーが用意されている。
一人で精神的に苦痛を味わい始めたら、積極的に外に出ること。カフェとデパート、ショッピングモールなどに行ってみる。人間観察をすることで色々な事を考えることが出来る。頭を刺激して孤独を紛らわせる。