介護老人保健施設に入居している義母を見て感じること

介護老人保健施設は、医療ケアやリハビリを必要とする要介護状態の高齢者(65歳以上)を自宅などに戻れるようにするためのリハビリ施設である。この趣旨で実際に自宅に帰れる老人は少ない。多くの老人は、体力的に精神的にリハビリを一生懸命にやる意欲が強くない。認知症に侵されていると老健施設を出ることが出来ない。

老健施設を卒業して自宅に帰って生活が出来るのは、65歳から70歳ぐらいで認知症に侵されていない元気な老人たちだけではないか。そんな印象を義母の老健施設に入居している老人たちを見て感じている。

介護老人保健施設は有料老人ホームに入居するための仮の宿

有料老人ホームに入居できる老人は、多額のお金が必要になる。入居金+毎月の費用が死ぬまで支払える金融資産と家族がいないと安心して老人ホームで生活が出来ない。老人の人口が増加していっている今、有料老人ホームで生活が出来る老人は限られている。どうしても別の形で介護環境を探し始めて何処かに落ち着く。その落ち着き先の一つに介護老人保健施設がある。

65歳で要介護レベル3以上

昨年までは、要介護レベルが1以上で65歳以上であれば、老健施設に入居可能であった。今は、要介護レベルが3以上になってしまっている。義母は、要介護レベル5で昨年入居し、現在は要介護レベル3になっている。今年の2月か、3月に再度介護レベルの検査がある。その検査次第で老健施設での生活が続くかどうかが定まる。

老健施設は、リハビリで入居老人を自宅に帰らせることでポイントを増やせ、収益もプラスされる仕組みになった。現実は、認知症になっている老人を自宅に帰らせることは無理だ。

介護スタッフやケアマネージャーによると老健施設は老人ホームに行くまでの仮の宿的な位置付けになってしまっている。場所によっては、老人ホームに入れない老人のための場所として使われ始めているという。

3ヶ月から9ヶ月以内で別の介護老人保健施設に移る事を繰り返す

一箇所の老健施設に1年以上入居することはできないが、一度他の老健施設に移ってからまた同じ老健施設に戻ることは出来る。これを何度も続けることで老人ホーム的な居場所になる。お金が足りない老人やその家族が老人ホームに入居できないが老健施設で発生する料金ならばお金を支払うことが出来るという背景がある。

4人部屋で月額15万円前後で利用できるので家族の支援でやりくりが出来る。その結果、他界しない限り老健施設を行ったり来たりする老健定住老人が増える。認知症になっている老人は、既に家族の手に負えない。老人ホームはコストが高すぎる。特養老人施設は、入れるまで時間がかかり過ぎると言った問題で介護老人保健施設が活用される。

 義母は、このパターンでどれだけ足腰の筋力を回復できるかで最終的に老人ホームでの生活になるかどうかこれから決めることになる。初期の痴呆症が出始めているので酷くならないうちに快適な老人ホームの環境を提供できればと思っている。 

認知症の老人が多い

老健施設では、認知症になっている老人対象の階とそれ以外の老人の階を区別して介護をしている介護施設がある。入居人数が多い老健施設では、階を別にして介護の利便性を高めている。義母がお世話になっている老健施設は、入居人数が60名弱で規模が小さい。そのため、認知症の老人とそうでない老人を一緒の階で介護している。

頭がまだ大丈夫の義母は、おしゃべりを楽しめる老人が少ないので最初の老健施設に戻りたいようなことを言っている。まだ入居して間もないのであと数ヶ月してから前の老健施設の受け入れ状況を見て引っ越すことになると伝えている。

認知症で無反応になっている老人が多い。多くの老人は、家族の訪問も少ない。私達は、1週間に1度は面会に行っているが他の面会者に出会うことがまだ少ない。認知症で脳をやられ識別も話も出来なくなった老人に会いに来る理由もないからだろう。

認知症になったら人間ではなくなる。92歳の義父は認知症の気配もないほど頭がはっきりしている。羨ましい限りである。生まれ持ったDNAの違いなのか、生活習慣なのか、その秘密を知りたい。彼は、お酒好きである。朝昼晩の食事のお供はいつもウイスキー。脳に新鮮な血液がお酒の影響で行き渡っているためだろうか。彼はお酒を分解する肝機能が非常に強い。

介護老人保健施設に入居するという意味は、二度と自宅に帰れなくなるという事と同じだ。多くの入居老人は、老健施設から病院に行き亡くなるか、老人ホームに行って亡くなるかだ。自宅に戻れて普通の生活が出来るようになる老人は、非常に少ない。そんな印象を私は持っている。

自分の死に方を選べるならば、老衰か、突然死かなあ。

この記事「介護老人保健施設に入居している義母を見て感じること」のポイントは、

  • 介護老人保健施設は、医療ケアやリハビリを必要とする要介護状態の高齢者(65歳以上)を自宅などに戻れるようにするためのリハビリ施設である。
  • 老健施設を卒業して自宅に帰って生活が出来るのは、65歳から70歳ぐらいで認知症に侵されていない元気な老人たちだけ。
  • 介護スタッフやケアマネージャーによると老健施設は老人ホームに行くまでの仮の宿的な位置付けになってしまっている。

 

このページのシニアライター:Norito H.Yoshida

Profile

雇用される生活から自分を雇用する生活をしている。2019年現在で13年間、起業中。時間と場所に制約されないインターネットビジネスで生活費を稼いで自分独自のライフスタイルを作る。米国の州立大学 Western Washington University, B.S. in Sociology, Bellingham, Washington, USA を卒業してソニー株式会社、Yahoo!Japanで自分がやりたい事をやってきた。

最終的には、私が望んでいた起業(自分の手で稼ぐ生活)が実現。51歳の時に起業してこれからも生涯現役でインターネットビジネスの世界で生きて行く予定。今の時代は、65歳を過ぎると自分を雇用して生きて行く道しか残されていない。本来、その道が当たり前なのだが。人間は弱いので他人に頼る生活を求めがちだ。

シニアの生活実態は人様々。私が発信するシニアの生活体験記が参考になれば幸い。

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