老人が横断歩道を渡る時、渡り終えない内に信号が赤に変わってしまう。そんな状況を何度も見ている。道路にある信号機は、道路を渡る人間よりも自動車優先に設定されている。そんな印象がある。これから多くの高齢者が出歩く時代になる。今の横断歩道にある信号機は歩く速度が遅い高齢者を考慮に入れていない。
確かに、老人は信号無視が多い。歩く時も周辺状況を考えて歩いていない。自分の事で精一杯なのだろう。元気な老人が増えてくるが、歩く速度は普通の大人よりも遅くなるのは必然的だ。
少子高齢化の社会が目前に迫っている日本だからこそ、人間中心の道路環境を模索するべきではないか。海外では、横断歩道の信号機にセンサーを付けて人が渡り終えないうちは信号を赤に切り替えない仕組みができている。既存の横断歩道の信号切り替えにセンサーを追加して歩行者優先の仕組みに変えることが可能だ。
高齢者に優しい交通システムが求められる!
Flir(フリアー)という会社が、歩行者センサーという製品を開発、製造、販売をしている。
TraficonのC‐ウォークとセーフウォークの2つのセンサーは、検知ゾーン(仮想ループ)を利用します。設定したゾーンに歩行者が入ると同時に、信号出力により信号制御や警告シグナルが作動し、歩行者用の青信号が延長し、車両の交差点への進入を遅らせます。(引用先:Flir)
このような仕組みを横断歩道を使う人が多い場所に設置してはどうだろうか。元気な老人ほど、健康のために外出する。今の横断歩道は、歩く速度が遅い高齢者に対応していない。高齢者社会を想定していないで開発されて仕組みであるからだ。
自動車が増え始めて歩行者の交通事故が増えてきたため、交差点では信号機をつけて自動車と歩行者をコントロールし始めた。普通の大人を基準に考えられた仕組みであるので老人が増えている現代に適していない。
この10年先を予想してみると歩行者センサー付き信号機と自動運転の自動車によってお年寄りにとって安全な横断歩道が生まれてくるだろう。10年先は73歳になる私だが、健康寿命も伸びて体力も維持されるかもしれない。環境は改善される方向に向かうかもしれない。シニアの声が大きくなり、政治家も無視できなくなれば、老人にとって安全な横断歩道が再構築されていくだろう。
それまでは、老人が横断歩道を歩く時に青信号が点滅したら次の青信号を待つぐらいの心の余裕がほしい。青信号が点滅した時に横断歩道を渡るには、走って渡るくらいの速度が必要だ。老人には出来ない渡り方になる。
混んでいる電車を諦めて次に来る電車に乗る要領で横断歩道も渡る気構えが必要だ。自分の命を守るのは自分しかいない。気が短い老人やショートカットする老人は交通事故に会いやすい。自分の命を大切にするには、焦らないことである。老人は暇なんだから、時間はたっぷりある。次の青信号を待つぐらい大丈夫のはずだ。
最近、私は横断歩道を渡る時必ず左側から来る自動車に気をつけている。横断歩道で起きる自動車と歩行者の交通事故で左側から来る自動車が一番危ない。用心す時は、必ず、左側から来る自動車に注意することだ。
この記事「横断歩道の信号切替時間が老人に対して不親切!」のポイントは、
- 横断歩道の信号機切り替え時間が短い。老人が渡りきれないほど短い時間設定になっている。
- 少子高齢化社会がやってくると横断歩道を渡る人のための時間を伸ばす必要が出てくる。歩く速度が遅い老人が増えてくるからだ。
- 自動車優先の信号機から人間優先の信号機に考えを切り替える時代に来ている。