80歳過ぎの老人だろうか。背中が明らかに丸くなって頭部が重たそうな姿勢で歩いている。背中が丸くなっている老人は男女ともに80歳過ぎの人が多いように見受ける。
背中が丸くなる、猫背になるのは、若者と老人では原因が違うらしい。若者の猫背は、生活習慣病だ。悪い姿勢で生活をし続けたために起こる生活習慣病の1つだ。老人の場合は、生活習慣病に筋力の衰えが加わる。
姿勢が悪くならないよう今からでも遅くないのでこんな単純で簡単な筋トレを行うことである。
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体の筋力の衰えで姿勢が悪くなる高齢者
私が通う保土ヶ谷スポーツセンターでは、16歳以上の姿勢教室がある。最初、その教室の生徒募集のポスターを見た時、そんなニーズが有るとは思えなかった。そのポスターの横には、あなたの姿勢を1000円で検査しますというポスターもあった。
高齢者の姿勢を改善するには「背筋と腹筋」を鍛える筋トレ
姿勢が悪い人を老人以外にあまり意識していなかった。最近は、若い女性の姿勢が悪くなっているため、綺麗な姿勢で歩く教室が繁盛しているらしい。
若い人は正しい歩き方と姿勢を学べば体がそれに順応して悪い姿勢を良い姿勢にしてくれる。老人の場合は、筋力低下で構造的に丸くなった背中を簡単には治せない。まっすぐな姿勢は、体幹というインナーマッスルを鍛えることで良くなる。
老人の場合、長期間適度の運動をしていないため体全体の筋力が衰えてしまっている。特に背筋と腹筋は意識して鍛える運動をしていない。日常生活で頻繁に使う腕や足は、動かす度に筋肉に刺激が行くので筋肉はそれに順応する。
重い頭を支える首から背中にかかる筋肉が衰えていなければ頭を支えられる。体は、骨と筋肉によって姿勢が保たれている。筋肉のバランスや骨に異常があると体の姿勢に現れる。老人の骨と筋肉は、加齢でもろく弱くなっていく。知らないうちに痛みもなく圧迫骨折になっている場合もある。
背筋を真っ直ぐに伸ばす筋力が弱まると姿勢が悪くなり、その姿勢が固定される。そうなると筋肉を鍛えない限り悪くなった姿勢は治らない。
体力と筋力の衰えがひどくなる前に体全体の筋力を鍛えて、弱くなっていく筋力を食い止める運動が必要になる。80歳過ぎで既に背中が「円背(えんばい)」になっている方は、これ以上ひどくならないようにする運動をするしかない。
姿勢改善の筋トレは体幹(胴体部分の筋肉)を鍛える運動
高齢者向けの体幹トレーニング(YouTube動画)
背筋を鍛えるお尻上げ(ヒップリフト運動)
お尻上げ運動をヒップから背中までの筋肉を刺激する。これを毎日1セット10回x2(ランチ前とお風呂に入る前)に行う。1日合計20回行うことになる。この運動を毎日の生活のリズムの中に入れ込むことで体全体の筋肉を鍛えることができる。
もし、1日合計20回行うことができないならば、できる回数で完了する。ポイントはこの運動を毎日続ける習慣を身につけることにある。
腹筋を鍛える上体起こし(クランチ運動)
腹筋運動は胸からお腹全体の筋肉を刺激する。完全に上体を起こすことをしなくても上げようとする行為だけで腹筋は刺激されるので上体を起こせなくても心配することはない。毎日1セット10回x2回(ランチ前とお風呂に入る前)に行う。
上手くできなくても問題ない。毎日この運動を行う習慣さえ身につけば、後は自然と筋肉がついてきて出来るようになる。
綺麗な姿勢で歩けるようになるには、背筋と腹筋の筋トレは必須である。老人の筋肉は、老化とともに確実に衰えていく。筋肉の衰えを防ぐ筋トレを定期的にしない限り、時間の問題で姿勢が悪くなり、歩き方も不自由になる。街を歩いている老人の姿勢に目をやってほしい。綺麗な姿勢で歩いている老人が何人いるか?
結論
・背中を丸めて歩いている老人が目立つ
・姿勢を治すには体幹というインナーマッスルを鍛える必要がある
・衰えていく体の筋肉を早い時点で強化する背筋と腹筋の筋トレは老人にとって必須である