10月23日から2泊3日で伊豆今井浜東急ホテルに家内の両親をドライブ旅行で連れて行った。父は90歳、母は85歳。二人とも杖を使う体である。歩くための足の筋肉が衰えている。歩いて遠出は出来ないようだ。ドライブ旅行は、両親に心地良い気分をさせたらしい。自動車の中での会話からそれが分かる。窓から山や海の景色を見て若い頃に旅行した伊豆の旅を思い出していた会話を耳にした。
トイレ休憩で自動車を降りる時やランチの時の後姿を見るとやせ細った姿が目に入る。
体が細く枯れてくるのを防ぐには?
農業に従事している地方の老人は、80歳になっても現役だ。毎朝、朝早くから起床して田んぼや野菜畑で野良仕事を行う生活をしている。体力を要求仕事であるため食欲もあり、体の筋肉を動かすので自然と筋肉が鍛えられている。
都会の老人のほとんどは、毎日体を使った仕事や活動をしている人が少ない。ほとんどは、自宅であまり体を動かさずに好きな事をしている。外出しても体を鍛えるほどの運動はやっていない。外を歩くことは良い事だが、歩く距離と歩き方が足を鍛えるほどの負担を作っていないためあまり意味がない。
体を動かすとエネルギーを消耗する。エネルギーを回復させるには、食べなければならない。普通の生活以上の活動をすれば、いつもよりも多く食べなければ体を維持できない。多くの老人は、食が細いと言われる。動かないからだんだんと食欲も落ちてくる。
体が細く枯れてくる原因は、代謝エネルギーの減少だ。筋肉が多くのエネルギーを消耗させる。筋肉の量が減少すると代謝エネルギーの量も減少する。それに従って食事の量も少なくなる。悪循環が続くと体が細く枯れてくる。
細く枯れてきている体を生き生きとさせるには、(1)筋肉を使う活動を毎日行う事と(2)筋肉を作るタンパク質の食べ物を意識して多く取り続ける事だ。
筋肉が増えてくると体格も変わってくる。80歳といえども体を鍛えている老人は、今時の中高年よりも力がある。私は、趣味でウエイトトレーニング(筋肉トレーニング)を30年以上の続けている。私のように筋肉トレーニングを続けている80歳の老人がいる。彼は、80キログラムのバーベルをベンチプレスで何回も挙げられるほどの筋力がある。
体も筋肉でおおわれている。やせ細っているどころかがっしりしている体だ。体は鍛えれば、体格が変わる。
やせ細って来ていると感じている高齢者は、ぜひ、スポーツセンターに顔を出して筋肉トレーニングを始めてほしい。始める時は、スポーツセンターのスタッフに相談をして筋肉トレーニングのプランを作ってもらう事だ。初めは基礎体力を作る意味合いでシニアのための軽い筋力運動教室を勧められるだろう。
ポイントは、筋肉を増やすには筋肉痛を感じるまで運動する必要がある。筋トレを半年以上続ければ、食欲も増え体重も増加してくるはずだ。歩く時も体の自由度が増していると感じるだろう。筋肉は急には増えない。増やすためには運動を長期間継続してタンパク質を体に取り入れ続けなければならない。
スポーツセンターに行けば、自分の年齢以上の老人たちが元気よく体を鍛えている姿が目に入るだろう。スポーツセンターが老人たちの社交場になっているから新しい友達も作れる。