65歳の私が今から介護の心配をするのはまだ早いかもしれないが、時間の問題でどうしても介護される年齢になる。これは誰もが直面する問題である。問題は、それがいつになるかだ。私の理想は、筋トレで健康寿命をできるだけ伸ばして介護される時間を短縮させたい。介護されない体の状態で他界するのが一番良いが、それは予測できないし、期待もできない。
多くの高齢者は、自分の老後を心配しながら老人ホームに入るためのお金を貯めている。それだけのお金がある老人は良いのだが、金融資産が不十分な老人は、別のことを考えざるを得ない。
貧乏人は麦を食え!と元首相が言ったが、私は「貧乏老人は筋トレを定期的にしろ!」と言いたい。老人ほど定期的な運動をすることで医療で発生するお金を節約できるからだ。健康を維持するコストと介護されるコストを比較すると健康維持コストがかなり安くなる。
65歳以上の高齢者で介護を必要とする人数が657.4万(2020年度)
要介護要支援認定者は、体の状態によって、7段階に評価される。この7段階は大きく2つに分けられる。「要支援1~要介護2」と「要介護3~5」までだ。介護が必要とされる人を対象とする「特別養護老人ホーム」は、「要介護3以上」が必要条件となっている。「要介護3」の状態は、「立ち上がりや歩行、食事、排せつ、入浴の際に全面的な介助が必要な状態である。
こんな状態の老人65歳以上が、2020年度に657万人いる。
日本の要介護(要支援)者1人を支える現役世代(20~64歳)人数
(引用先:GD Freak)
日本の要介護(要支援)者1人を支える現役世代(20~64歳)人数の将来推計
このチャートを見て驚くのは少子高齢化時代がもたらす日本の要介護(要支援)者1人を支える現役世代(20~64歳)人数が減少していく傾向である。私達シニアが出来ることは要支援、要介護のお世話にならない体作りしかない。60歳代のシニアは健康意識が強く有り、筋トレを始める人達が急増している。この傾向が強まれば、要介護状態になる老人が減少する可能性がある。
私の義父は、95歳で要支援2で先月から介護付き老人ホームに入居し始めた。今まで週1回、私たち夫婦が身の回りの世話で訪問して支援して来た。義母は老健施設で足のリハビリを4年近く受けているが足の筋肉はそう簡単には回復しない。まだまだ、一人で普通の生活が出来る体にはなっていない。
重要なことは「普通の生活が出来る体」をどう維持できるか!
体が資本というが、これが人生のすべて。老人に成れば、体が徐々に壊れていく。壊れていく体のメンテをうまく出来るか、できないかが問われるう。老後の生活は健康がキーワード。お金をあまりかけないで自分の体のメンテをする方法を実践するしか無い。
2020年度の65歳以上の高齢者人口は3617万人で、人口の28.7%を占める。この内の657万人が介護を必要とする。普通の生活さえできれば、今後増加する要支援・要介護老人の数を減らすことが出来る。
私の印象では、定期的に体を鍛えている老人や肉体労働を長年行っている老人ほど健康寿命が長い。体を鍛え続ける、使い続ける生活習慣がある老人ほど健康を維持できている感じがする。
介護される状態になったときのことを心配するよりも介護を必要とされない体にすることを心配すべきである。老後のお金が乏しい老人ほど、介護される体にしない定期的な運動を身に付けるべきだ。
平日は、体が不調でない限り外出して歩き回り足を使って血液を体に回す習慣を身につける。週末は、老夫婦二人でお弁当を持参して公園でのんびり散歩する。自分で自由に体を動かせること自体が老人にとって価値がある。
若い人たちがこれを聞いたらビックリする。自分の体を自由に動かせるなんて当たり前だからだ。体は老いてくる。老いるということを体験しなければ、この気持は分からない。
結論
- 誰もが時間の問題でどうしても介護される立場になる。
- 貧乏老人は筋トレを定期的にしろ!と言いたい。老人ほど定期的な運動をすることで医療で発生するお金を節約できる。健康を維持するコストと介護されるコストを比較すると健康維持コストがかなり安くなる。