55歳になると定年退職を身近に感じ始める。会社組織の中では、第二のキャリアを考えろというお達しが届く。第二のキャリアの研修も始まり、自然と定年退職が現実化してくる事が分かる。住み慣れたというか、働き慣れた会社を離れて新天地で自分の人生を送ることに不安を隠せないのが55歳になったシニアたちだ。
多くの55歳シニアは、第二のキャリア=再就職先と考える。その中の一部の人だけは、第二のキャリア=起業を選ぶ。今の会社組織の中で自分の能力に自信を持っている人は、是非、起業を選んでほしい。誰かのふんどしに捕まって自分の人生を送るのはもう十分経験しているはずだ。人生は一度しかない。経験していない世界で新しき体験をすべきだ。
起業は従業員の世界と違って180度物事の考え方や感じ方が違ってくる。それゆえに新鮮だ。新しい遣り甲斐も生まれてくる。55歳の時点から起業を準備する事が出来るシニアは、こんな考え方で準備してほしい。
起業は知らない事ばかりだ!
会社ののれんで仕事をしてきた会社員は、自分の本当の実力を知らない。本当の実力は、起業して肌で感じられる。会社員でいる限り自分の実力は見えてこない。この事実をまず認識すべきだ。大企業の社員ほど自分の実力を分かっていない。起業は、そんな勘違いを正しく理解させてくれる。それを55歳の時に味わうべきだろう。
55歳が5年かけて起業準備をするならば
私のお勧めは、1年に1プロジェクトを実行する事だ。可能性があるビジネスモデルを1年に1つやって見る事だ。副業ビジネスとして、自分が思い付いた、興味があるビジネスモデルを自分一人でやって見る事だ。1年間やって見て売り上げを立てる事が出来れば、2年目もそのビジネスモデルを追求してみる。
60歳になるまでに5回のチャンスがある。5つのビジネスモデルを実行して見て自分一人の力で売り上げを立てる事が出来るかどうかを検証する。定年退職を控えている55歳の社員だから副業ビジネスについて会社は大目に見てくれるはずだ。給与をもらいながら副業ビジネスに挑戦できるのは、このタイミングしかない。
自分一人の知恵と能力でお金を稼ぐというのは、思っているほど簡単ではない。やっているうちに知らない事が沢山あることに気が付くはずだ。副業は、そう簡単にテイクオフしない。自分が考えているビジネスモデルが本当に市場ニーズがあるか、頭の中で結論付けをしてはいけない。実際に自分でやって見ないと分からない。
5年間に5つのビジネスモデルを検証しながら、自分に足りないスキルや知識を学ぶ。55歳で起業準備は、起業で必要なスキルを学ぶ事にある。
検証すべき項目
- 5つのビジネスモデルを考えて1年に1つ実行する
- 副業で発生する費用を予算化する
- 失敗から何を学んだかをリストして対応策を考える
- 自分一人の力で売り上げを立てた副業ビジネスモデルを定年退職後に追求して見る
シニアが起業する時は絶対に先にお金が出る先行投資的なビジネスモデルをやらない事だ。シニアは年齢的にやり直しが難しい。最初から成功はしないので先行投資的なビジネスは深傷を負い易い。負債を抱えると次の挑戦が出来なくなる。60歳と65歳では、体力と気力に違いがある。老いれば老いるほど起業への情熱が覚めてくる。
私は51歳の時起業した。体全体から情熱という熱が出ていた。63歳の今、同じ情熱は無い。体からは情熱の熱が出なくなった。面倒な事は避けたいと感じ始めている。確実に老化は肉体と精神に及ぶ。65歳で起業を考えている人は、60歳で起業をした方が成功する可能性が高い。失敗してもやり直せる年齢だからだ。
55歳の社員が5年かけて1つのビジネスモデルを検証するやり方は無駄なやり方だ。
この記事「55歳から起業準備をするならば」のポイントは、
- 多くの55歳シニアは、第二のキャリア=再就職先と考える。その中の一部の人だけは、第二のキャリア=起業を選ぶ。
- 会社ののれんで仕事をしてきた会社員は、自分の本当の実力を知らない。本当の実力は、起業して肌で感じられる。
- 60歳になるまでに5回のチャンスがある。5つのビジネスモデルを実行して見て自分一人の力で売り上げを立てる事が出来るかどうかを検証する。