できるだけ早いうちにお金を自分で稼ぐ(起業)体験をする

会社員で一生を終わるシニアは、いつも何処かに所属して降りてきた仕事をこなすことに安心を覚える。これは社畜である。一度社畜と成って自分の生活に安心を覚えると自分一人でお金を稼ぐという発想に辿り着かない。辿り着く時は、リストラに合ってどの会社も雇用してくれなくなる時か、定年退職で会社を卒業する時だ。

会社にぶら下がって安定した給与生活を送り始めると起業して行く友人や知人、先輩や上司に驚く。「よくまあ、リスクが有る人生を選ぶなあと。」

一人で生活費を稼ぐという行為は、大人の最終ステージである。誰もが最後は一人で自分の生活費を稼がねばならない

40歳代、50歳代の会社員は、それが見えているのに見てみないふりをしている。今は、考えなくて良いと。

自分に自信を持つ経験があれば、起業は怖くない! 

私が起業した理由は、隠れた欲望を満たしてくれる方向に自分を追い込んだ感じがする。人生は、知らないうちに自分が潜在的に望んだ生活スタイルを実現させてくれる。今のライフスタイル、ワークスタイルは私が若い頃に渇望していた働き方である。カフェでコーヒーを飲みながらパソコンを使ってお金を一人で稼ぐライフスタイルだ。時間と場所に制約されないで自分のスキルでお金を稼ぐ生活を夢見ていた。「インターネットは宝の山」という本を読んで私が思い描いているワークライフが可能であることを知った。

独学と経験から身につけたITスキルで生活費を稼いでいる。会社員時代は、ソニーで海外マーケティングをしていた。海外を仕事で飛び回ることが夢であった。ソニー時代はそれが実現していた。まさか、ITスキルで独立するとは夢にも思っていなかった。エンジニアでない私が今ではITスキルを使ってインターネットビジネスをしている。考えられないことだ。

人生は、予想に反することが当たり前のように起きる。きっと、こうなるだろうと思っていても決してそうならない。こんな事は有り得ないという出来事も起きる。起業してそんな出来事をたくさん経験した。「捨てる神あれば拾う神あり」ということわざが存在する理由を体で体験した。

起業して思うことは、もっと早く自分の手足でお金を稼ぐ経験をしていれば会社員のうちに起業の下準備が出来ていただろうということだ。または、会社員をしながら陰で副業という形で自分の力だけでお金を稼ぐキャリアを積む事が出来たのではないかと。最近のIT企業は、会社が社員に副業や兼業を勧めている。私の時代にはそんな会社はなかった。今の若者にはチャンスが有る。

起業は失敗がつきものだ。最初から成功はしないと思うのが自然だ。成功する起業家は、副業である程度ビジネスが出来上がっていた場合だ。必要なのは、100%自分の時間をそのビジネスに投資することだ。多くの新米起業家は、そんな経験や下準備をしていない。失敗する確率は99%以上だ。

だから、

シニアが起業する時は、一発勝負をしない。3ステップで起業する。

1.会社員のうちに副業でお金を稼ぐ経験をする。

2.副業を起業することでもっと大きくする可能性があるならばそれで起業する。

3.別のビジネスで起業するならば、予算と期間を決めてテスト・マーケティングをする(失敗経験から学ぶ)

既に会社を卒業して起業しか生きる道がないシニアならば、

1.これから起業する人を支援する形でビジネスに参画する(有償、無償を問わず、起業経験を積む)

2.自分のビジネスの種を自分が得意とする分野で見つける

3.予算と期間を決めてその種がビジネスとしてお金を稼げるかをテストマーケティングする

元会社員は起業経験がない。まずは、起業経験を得ることから始めるのが筋である。その時、出来るだけ損失が小さい方法を取る。失敗経験をたくさんすることで無駄な過ちをしなくなる。

起業経験を積むに従って起業の恐れが無くなる。自分がお金を稼げるという自信が育ち始める。この自信を得ることが一番重要だ。これがないと起業は続かない。