生活に行き詰まるシニア、老後の過ごし方がわからない

定年退職をしたシニアや65歳を過ぎて年金生活を始めた高齢者の生活に私は興味を持っている。会社組織で働いていれば同世代の社員と雑談をして今の生活について情報交換が出来るのだが、組織を離れて個人生活を各自が始めると横のつながりが絶たれる。同年代のシニアが今の人生と生活をどう感じながら生きているのか興味津々である。

このように思うのは私だけではないのでは?

他人のプライバシーを知りたがるのは女性の本能であるが、シニア男性も自分の老後を考える上で参考になるので興味を持つ。同年代のシニア男性が今何をして自活をしているのか、人生を楽しもうとしているのか、健康をどう維持しているのか、知りたくなる。

何をやるにしても最初は、自分が率先して情報を発信しなければ求める情報のお返しはやってこない。このブログを書き始めて読者から色々なメールを頂く。内容は、私が書くブログ記事についてのコメントが多い。ブログ記事を読んでメールを書いてくれる読者は、何か心に刺さる内容に触れたから私にメールを出してくれたと思う。共感を覚える内容であるということは、同じ感覚を持ったシニアがいるということである。

私のようにブログで老後の人生について情報発信しているシニアは多くない。多くのシニア関連情報発信サイトは老人のための百科事典のようなサイトが多い。生きた老人が体で感じたことが書かれていない。一度読めばそれで必要な情報を得られるシニア向けホームページが多い。書いている人がシニアでない若いブロガーである。

若い人たちはシニアでない。高齢者が現実の世界でどう感じているかが肌で分からない。だからこそ、シニアである私がブログ記事を書いてシニアの気持ちを発信している。今、生活や人生に行き詰まっている高齢者が増えている。

働きたくでも雇い止め年齢で働けない。暇な時間が多すぎて自宅以外の場所に居場所を見つけられない。そんなシニアが街中を放浪している。顔を見れば暗い。目は下を向いている。笑顔がない。誰が見ても老後の過ごし方に悩んでいる。

10年先の生活を想像して人生の羅針盤を作る

65歳を過ぎたシニアは60歳シニア男性と違ってもっと行き詰まっている。働きたくても受け入れてくれる会社が60歳のシニアよりも無い。65歳で隠居生活はまだ早い。何かをしたいが、これといったものがないシニアが多い。1日の時間が長く感じる。一人でいる時間が60歳の時よりも増える。

たまに会う学生時代の同級生たちと酒を飲んで今の生活を聞いても誰一人として何かに向かって残りの人生を使っているやつが居ない。ファストフード店でアルバイト、地区のボランティア活動、自治会の役員、趣味などが多い。起業しているやつは、忙しいためか同級生との会合に顔を出さない。集まるやつは皆暇を余している奴らだけだ。

同年代のシニアが日常生活をどのように過ごしているか知りたい理由は、自分と同じ感覚で時間を浪費しているシニアがいるのか、いないのかを知りたいからだ。隣百姓のような心理状態が65歳を過ぎたシニアたちにある。

10年先の生活を想像してこれからの生活をプランする

私は、いつも、10年先を想像しながら今の生活を送っている。10年先の生活を勝手に想像しながら自分の老後の生活を楽しむ羅針盤を作るのである。私の10年先は2032年(77歳)になる。社会の変化は自動運転の自動車、AI労働力、高齢者急増の社会負担、子供が生まれないシンドローム、異常気象による災害など多岐に渡るのが想像できる。

10年の間に私の生活は変わって行くのは確かである。過去14年を振り返ってみればその変化が歴然として分かる。14年前は2008年(53歳)。起業して3年目。幸運にも私の起業は順風満帆であった。売り上げは毎年増収増益で支払う税金で頭を悩ましていた。仕事の道具であるパソコンは、バッテリーが3時間ぐらいで切れてしまうためいつもACアダプターを持参して電源が取れるカフェを探していた。

B2Bビジネスで法人向けホームページ制作を中心にサービスを提供していたので法人のお客探しで時間を営業活動に投資していた。同友会の会員になって定例会に出席し、懇親会で新しいビジネスの知人を作ったりした。一番、楽しい時期であった。

14年後の今は、ビジネスモデルが「B2B」から「B2BとC2C」に移り始めている。10年先は、完全にC2Cだけになると予想している。お金の稼ぎ方は、5年単位で変わっていく。同じビジネスだけで生きていく時代ではない。変化は激しい。65歳から何をやりたいかをイメージできているシニアは、人生の羅針盤を作りやすい。

定年廃止、リモートワークで副業と兼業、シニアの労働需要が高まる

10年先の労働はリモートワークが当たり前になる。毎朝、通勤電車に揺られて会社に出社する必要がなくなる。週1回、会社に顔を出して同僚たちと情報交換をするだけで良くなる。定年制度もなくなり、65歳以上の労働者がどんどん増えていく。一つの会社で働くのではなく、複数の会社で別々のスキルを提供する働き方が流行になる。

健康で普通の生活が出来る体力があるシニアならば、リモートワークで仕事が見つかる。ただ、大前提が有る。新しいツールや技術を学ぶ必要性が出てくる。時代に追いついていく努力をしていないとシニアの需要があっても仕事ができない世の中になる。

社会で働きたいシニア同士の情報交換の場がこれから生まれてくる。現実の世界だけでなく、インターネットの世界でも活発になる。シニアが自分の生活を情報として発信し始めれば、情報共有の基盤ができる。70歳代、80歳代の老人がインターネット経由で自分たちの日常生活情報を発信できれば、シニアの行き詰まり感は和らぐ。

私のように60歳代のシニアはインターネットを使える人が多い。そんなシニアが10年先増加する。そうなると情報共有の機会が増えてくる。未知の世界(老人の日常生活)が徐々に見え始める。 老人たちの生活風景をお互いに知り合う機会が増え、シニア交流が活発化する。

10年先の世の中を見据えて準備することが羅針盤になる

2032年の社会はシニアが労働者として活躍できる場が増えている。肉体労働ではなく、知的生産的な労働である。少子高齢化でシニアの人口が増えれば、自然にマーケットはシニア思考になって行く。若い人たちはシニアの生活を知らない。シニアの実態をもっと知ろうとする。

だが、若者とシニアの接点がない。アンケート調査やインタビューだけでシニアの実態を知ることは出来ない。シニアのニーズはシニアになってみないと分からない現実がある。シニアによるシニアに関する情報を提供することにビジネスチャンスや仕事が生まれる。

これからメタバース(アバターの世界)がドンドン進化して年齢や性別で差別されなくなる。市場が求めるニーズを満たす力がある人ならば、子供でもシニアでも働ける。今の世の中は肉体労働中心に動いている。メタバースの世界が発展すると知的生産的な労働が増える。人生経験豊かなシニアが活躍できる「場」が生まれる。

新しい技術やトレンドを理解して時代に追いつく生活を送ることが人生の羅針盤になる。

結論

  • 老人の日常生活は良く分かっていない。60歳と65歳の生活と感じ方が違う。シニアが自分の生活情報をウエブで発信していれば、目に見えていない老人の生活が見えてくる。
  • 多くのシニアは自分の人生をどう過ごせば良いか分からないでいる。人生の羅針盤が作れていないためだ。
  • 10年先の世界を想像して今の生活を作って行く。