長生きをする条件はなにか?

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歳を取るというイメージに良い印象がない。幸せな老後、良き老後を誰もが求めるがその領域に近づく方法が分からないでいる。でも、今は少しづつ長生きをする条件が見えてきている。日本には、現在、8万6000人ぐらい、100歳以上の高齢者が生存している。普通の生活が出来ている100歳の方と寝たきりの100歳の老人と幅が広い。

長生きをすれば幸せだというわけでもないが、死にたくないという気持ちから長生きをしたいとなる。生への渇望は誰にでもある。老化現象を味わい始めると若くなりたいという欲望と同じように「生き続けたい」という本能的な欲望が頭の中を巡る。

NHKスペシャル(2016年10月29日の番組)は、センテナリアン(100歳以上の高齢者)をテーマにしていた。 

誰もが健康長寿を求めている

番組では健康長寿のセンテナリアンは血液中の炎症物質の数値が低いという。老化に従い自然と血液中の炎症物質の数値が高くなっていく。一般の健康的な人の数値が0.3以下なのだが、センテナリアンはその数値が0.03とかなり低くなっている。

つまり、老化による血液中の炎症物質が少ないという事。炎症物質は体に何らかの疾患があると増える。疾患があると慢性的に炎症物質が血液の中に流れる。その炎症物質が血管の細胞を傷める。心筋梗塞などの成人病の原因としてこの炎症物質が関与しているという。

炎症物質の数値が低いセンテナリアンには3つの区分がある

  1. 100歳になるまで一度も疾患を経験していないエスケーパー、全体の15%を占める。
  2. 80歳まで大きな疾患を経験しないが、その後疾患にかかるパターンの人(デレイアー)が43%いる。
  3. 80歳以前に疾患を経験し、それを克服して100歳になる人(サバイバー)が42%いる。 

身体的な健康度を保つという条件だけでなく、精神面でも条件があるらしい。私はこの精神面の影響が健康長寿に強く影響しているのではないかと感じた。

自分の人生に幸せ感を感じるかどうか

番組では、「満足感」、「幸せ感」という言葉で表現していた。精神的な健康度はどれだけ自分の人生について満足と幸せを感じているかで決まるという。ただ、健康長寿は自分の人生にかかわる満足感だけでなく、他人を助ける、社会に貢献するという行為からくる幸せ感や生きがいが重要な要素としている。

身体的な老化は時間とともにやって来るので防御に限界がある。精神的な老化は生きがいによってかなり防御できるのではと思っている。歳を取ってくると何故か社会貢献活動に興味を持ち始める。自分が出来る事を探そうとする。今まで生きてきたことへの恩返しとして他人を助ける行為に目が行き始める。

この感情は自然に生まれてくる感じがする。今まであまり考えたことがない社会貢献であったが、なぜか、この歳になって残りの人生を自分なりに社会に還元できないかと考え始めたのだ。 

他人を助ける、社会に貢献するという行為からくる幸せ感

私の来年の目標は自分なりに出来る社会貢献活動を一つ実行することである!誰もがセンテナリアンに成れれば良いが、運命がある。健康長寿は努力次第で何とかなるかもしれないが、自分の生き方に満足が行く人生を送るのが本望ではないだろうか。

「一隅を照らす」という言葉がある。一人ひとりが社会の片隅で自分なりに社会貢献活動をすることで明るく出来るということである。社会を明るくさせるだけでなく自分の心も人生も明るくする効果がある。幸せ感はこんなところからも生まれてくる。

結論

長生きをしたいという自然な欲望は誰にでもある。100歳以上の日本人が約5万6000人ほどいる。老化による血液中の炎症物質の量が彼らは低いという調査結果がある。長生きをするには身体的な要因だけでなく精神的な幸せ感や幸福感も要因になる。人のために尽くす、社会貢献活動をすると幸せ感が身体に良い影響を及ぼす。