シニアが買うパソコンはクロームブック(Chromebook)、その理由は?

Chromebook and Coffee

Chromebook(クロームブック)は、Googleが提供しているChrome OSで動くブラウザーベースのパソコンである。日本ではコロナ禍から学校のオンライン教育でChromebookがどんどん導入されている。ヨーロッパや米国では学校や企業、そして、一般大衆で広まっている。Chromebookの特徴は、インターネットに接続していないと本領を発揮できないのだが、今の時代は自宅でも職場でもカフェでもインターネットに接続する環境ができあがっている。

私は今までWindowsパソコン Thinkpad X260を仕事で使っていたが今ではHP Chromebook X360を仕事の道具にしている。主な理由は、(1)コスト安、(2)爆速起動、(3)ウイルスソフト不要、そして、(4)操作が簡単で使いやすい点である。

一般のシニアがパソコンを使う用途は限られている。Chromebookはシニアのニーズを満たすだけの機能を格安に、簡単に提供出来る。

なぜ、Chromebookがシニアにオススメなのか?

シニアが家電量販店(ヨドバシカメラ、ビックカメラ、ヤマダ電機、PCデポ)などでパソコンを買うと必ず店員がPCサポート契約を売り込んでくる。なんか困ったときにサポートしますということだ。それだけシニアにとってパソコンは複雑で面倒なマシンであるという証拠になる。

Windowsパソコンは、テレビのようなバカチョンですぐに使える家電製品ではない。Windows OS、パソコンのハードウエア、アプリケーションソフトウェア、インターネット接続など事前に学んでおかないと後々の問題につながる。PCサポートは、電話で相談ができたりするが、電話で解決する問題は少ない。どうしても、PCに詳しい人が自宅まで派遣される。

Chromebookはウェブブラウザの操作が出来ればそれで十分

Chromebookパソコンは、Windowsパソコンと違ってウェブブラウザの操作ができれば後は必要に応じて提供されている機能を自分好みに設定するだけでよい。必要なものは、Gmailアドレスとそのパスワードだけで電源を入れた後に表示されるログイン画面にインプットすればすぐに使えるようになる。

パソコンを使う上で必要なアプリケーションは既にChromebookにインストールされている。必要なアプリケーションはウエブストアやPlayストアからすぐに導入できる。通常のシニアの使い方では初期導入されたアプリケーションだけで十分である。

chromebook app

Windowsパソコンはシニアにとって複雑で面倒なマシン

Windowsパソコンは、ウイルスソフトに襲われるためウイルス防止ソフトを購入して毎年ライセンスを更新する必要がある。ライセンス料が毎年出ていく。一度、ウイルスソフトに感染するとパソコンを工場出荷状態(全てのデータが失われる)にしないと直らない。その意味合いでウイルスソフトは必須になっている。

Windowsパソコンは、毎月Windows OSのアップデートが有り、 アップデート中はパソコンが使えない不都合が起きる。パソコンのOSに不慣れなシニアには何が起きているかわからない。使っているパソコンのCPUとメインメモリーによってアップデートの時間が変わる。早ければ20分、遅ければ1時間以上待たされる。

Windowsパソコンは、自分が使っているパソコン環境をすぐに復旧できない。パソコンが故障して起動できなくなれば、新しいパソコンを購入して再設定を一からやり直すことになる。シニアにとって面倒な作業だ。

シニアがパソコンでやることはChromebookで十分できる

シニアがパソコンを使う用途で一番多いのは、

  1. ホームページの閲覧
  2. メールの送受信
  3. 検索での情報探し
  4. 文章作成と印刷

この用途が大部分である。昔のように会社の仕事を自宅でするために必要なOfficeソフトを使う頻度は減少している。Chromebookは、Google DriveでOffice同等のアプリケションソフトを無料で提供しているのでマイクロソフトのOFFICEソフトを購入する必要がない。

Google Chromeブラウザーで全てを行う仕様になっているのでブラウザーの使い方を知っていれば操作上で何も問題が生まれない。メールの送受信もGmailアドレスを習得しているのでブラウザーでGmailを使えば良いだけだ。 

文章作成もWordと同等のアプリケーションソフトがGoogle Drive内にあるのでそれを使えば良い。Google Driveはクラウド上にあるデータストレージである。Chromebookは、自動的に自分が使っている環境をGoogle Driveにバックアップしてくれる。Chromebookが壊れて使えなくなっても新しいChromebookを購入して今まで使っていたGmail アドレスとパスワードでログインすれば、自動的に自分のPC環境が復旧される。

Chromebookは、購入したハードウエアに依存していない。今まで使っていた作業環境は全てGoogle Driveに保存されているのでWindowsパソコンと違って新しいChromebookで直ぐに使える。

Chromebookは安い、起動が速い、ウイルスソフトがいらない、OSアップデートが瞬時!

Chromebookは、家電量販店で直接買えるモデルが少ないのでウエブで購入するほうが良いだろう。ChromebookメーカーのASUSは、東京の赤坂見附駅近くにASUSストアを開いている。こちらで製品の展示、販売、修理、サポートをしている。ウエブストアもあるのでこちらで手頃なモデルを購入すると良い。

日本市場向けChromebookの価格帯は、3万円から8万円台である。Windowsパソコンの場合、5万円から20万円台と高価格になる。シニアが使うChromebookならば5万円台から7万円台が手頃であると思う。あまり安いモデルは、パフォーマンスで時代遅れになっているからだ。

Chromebookは電源を入れてログイン画面が表示されるまで数秒しか時間がかからない。ログイン画面でGmailアドレス(ユーザーIDになる)とパスワードをインプットすればすぐに使える画面が表示される。画面は、GoogleのChromeブラウザーである。Windowsパソコンと違って爆速の起動に誰もが驚く。

Windows OSをターゲットにするウイルスは、Chromebookを対象にしていないのでウイルスソフトはいらない。毎年発生するウイルスソフト更新料を支払う必要がない。

Chrome OSのアップデートは、アップデートがある時にChromebookを起動する過程で行われる。または、再起動してくださいというお知らせが画面に表示される。単純に電源を落として電源を入れれば、OSのアップデートがChromebookの起動過程で行われるので面倒ではないし、凄く短時間(長くても1分ぐらい)で終わる。

Wndowsパソコンは、インターネットに接続していなくても単独でアプリケーションソフトを動かして使えるという点だけがChromebookと比較して違う。複雑な仕事や作業をするときには、Windowsパソコンが有利である。

結論

  • これからパソコンを購入する予定のシニアは、WindowsパソコンよりもChromebookパソコンを選んだほうがコスト的にも利便性でも優れている。私は、Chromebookはシニア向けのパソコンであると思っている。
  • Chromebookをシニアが使うメリットは、(1)コスト安、(2)爆速起動、(3)ウイルスソフツ不要、(4)OSのアップデートが瞬時に終了、(5)ハードウエアが故障して動かなくなっても使用環境が自動的にGoogle Driveにバックアップされているので新しいChromebookでの復旧が簡単。