起業で失敗するシニアには共通な問題は何か?

東芝、シャープ、富士通などの家電メーカーでリストラが過去においても現在においても行われている。今は、東芝が倒産になるのではという不安で多くの東芝社員が今後の身の振り方を考え始めている。

定年退職を迎える前に早期退職を勧告される、された50歳代の社員がいっぱいいる。時代は会社員の流浪の旅の時代だ。安定した職にありつけない会社員が増加している。寄れば大樹の影的な大企業=安定した雇用の考え方が通じない時代だ。

上手く定年退職できてもその後の身の振り方で間違う元大企業OBが多い。別に大企業の元社員でなくても自分の身の振り方で迷う人が多い。新しい雇用先が見つからないとか、ちょっと一休みとか、色々な理由で次のステップに進んでいないシニアたちだ。

定年退職後の身の振り方で起業を選択するシニアへの助言! 

起業で上手く行くシニアと失敗するシニアがいる。当たり前の出来事であるが、起業で失敗するシニアには共通な問題がある。

1.起業に対する姿勢

定年退職後にゆっくりと第二のキャリアを探し求める人が多い。新しい雇用先を定年前に探して駄目だったシニアが辿り着くオプションがシニア起業である場合が多い。誰も自分を雇ってくれない。65歳まで年金は支給されない。あと5年間をどう生計を立てれば良いのか!もがきながら、シニア起業に足が向く。

政府や地方自治体は、シニア起業を推進している。色々な支援やサポートサービスがシニア起業家に提供されている。シニアが起業する支援環境は10年前よりもずっと良くなっている。

だが、

起業する上での姿勢が駄目なシニア起業家が目立つ。前職ののれん(会社名と経験)が生きると思っている人、第三者に提案されたビジネスモデルやフランチャイズに乗っかって始める人、お金が先に出るビジネスなどシニア起業に適さないビジネスに手を出す人が多い。

誰もが簡単に参入できるビジネスモデルで始めるのは、最初から競争が激しいのでリスクが高い。資本金の体力勝負になる。初年度から売上が上がるシニア起業家は少ない。多くは、売上は小遣い程度で赤字だ。その事実は、多くの起業経験者が書籍で話している。事前に分かっていることなのだが、自分だけは特別だと思いこんでいる。

新規で起業する人の90%以上が1年で資本金を使い果たして会社を精算している。失敗だ。先に出ていく費用の額が大きすぎたり、予想した売上額がなかったりでビジネスプランがすっ飛ぶ。どんなに素晴らしいビジネスプランを作成できても現実は不確定要素が多すぎて上手くいかない。

シニアが起業する時は、まず、失敗を前提にしてビジネスプランを作ることだ。シニアの起業は、3回失敗して初めて本当のビジネスが出来るようにプランを考えるべきである。

つまり、

3回分の失敗に耐えられるような資本金を用意することから始まる。自分が考えたビジネスプランのテストマーケティングを3回行うということだ。3回挑戦して失敗すれば、自分のビジネスで何が足りないのかが体を通してわかってくる。

3回失敗するという大前提で起業の予算を分配して用意する。「失敗から学ぶ」という姿勢がシニア起業家に必要だ。

 

2.起業に対する考え方

私の知人たちは、定年退職後直ぐに仕事を始めていない。最初の1年間は、退職金を使って「遊ぶ!」生活をしている。何十年も会社という組織に自由を奪われていたストレスの反動で今まで十分できなかったことに時間とお金を費やす。

1年好き勝手な生活をしてくるとその生活に飽きてくる。

やっと、新しいキャリアについて真剣になるのだが、何をやったら良いのか迷い出す。再就職活動を開始するのだが、世の中は思ったように動いてくれない。60歳を過ぎたシニアを喜んで雇用してくれる会社はない。頭でわかっていたが現実にそれを体験すると今の自分の立場が危ないのが身に染みて来る

欲しいものを先にローンで買ってあとでローンの返済に苦しむ縮図だ。

自分でビジネスを始めるにしても新しい就職先を探すにしてもお金を稼ぐという意味を体で体験していないと歯車で生きてきた会社員の経験は生きない。起業は、組織の歯車が自力に動き出すということだ。頭で考えたことが即ビジネスとなって上手く行くと考えていたら大間違いである。

シニア起業を始めるならば、起業という意味を体で噛みしめる体験をすることだ。自分であまりリスクを取らないで起業経験だけを積む手弁当労働を考えたほうが良い。友人、知人が起業する時に無償で一緒になって起業を手伝って上げることだ。その期間を事前に区切って、例えば、6ヶ月間、無償でサポート労働をするよということで友人が行うビジネスで試す。

そんな考え方をして起業という体験を他人のビジネスで学ぶ。

 

3.起業で失敗しないやり方

シニア起業は最初から上手く行かないという大前提でビジネスプランを考える。失敗を前提にビジネスに挑戦する。失敗しても直ぐに何をやるか、何を準備するか、アクションに繋がるプランを用意しておくことだ。

会社員生活が長い人がほとんどであるので、まず、起業の失敗から学ぶというプロセスを作る。

経営者と従業員では考え方が違う。自分が思い描いた起業プランを少ない投資金額でやってみる。成功するよりも失敗する可能性が高いので失敗から何を学ぶかを頭に入れておく。傷が浅い失敗を数回経験していく内にビジネスのコツが分かってくるはずだ。

問題は、傷の浅い失敗だけで起業に必要な資本金を使い果たさないことである。失敗を経験するための資本金(勉強代)と学んだ失敗から始める起業資金を分けて考える。起業時に考えている資本金が1000万円ならば、その資本金にあと600万円ぐらいを追加して600万円で起業の失敗を経験する。

定年退職後の1年間を遊んで暮らすお金があるならば、そのお金を起業の失敗のために使うべきだろう。