単純なITサービスビジネスを何度も繰り返してやっていれば、シニアでもお金を稼げるのではと考えている。応用はできないかもしれないが、体験を通して特定のサービスは出来るのではないか。
シニアでも特定専門サービスが提供できるようにすれば、そこにシニアがお金を稼げる「場」が生まれる。シニア市場はシニアが仕事を作りやすい。自分自身がシニアであるのでシニアの気持ち、ニーズが分かる。
現代はシニアでもスマホ、パソコン、ウエブサービスなどを理解して使いこなせないと困る時代である。それが出来るシニアは少ない。多くは誰かに教えてもらわないと使いこなせない。そこにシニア向けのIT教育サービスビジネスのチャンスが有る。
シニア向けIT教育サービスに特化する
NPO団体で会員全員と情報共有するためメールに資料ファイルを添付して送っていた。このやり方は、会員数が数十名ぐらいならば良いのだが100名以上になると大きな問題を抱える。添付するファイル数や容量でも限界がある。さらに、セキュリティーの面で個人情報の垂れ流しになる。間違ったメールアドレスに送ったりすると手遅れになる危険性が生まれる。
Googleが提供する無料サービス
NPO団体ではGoogle Apps.を使い始めた。Google Apps.は、NPO団体であれば有償サービスが無償で使えるという特典がある。その特典を使って200名ぐらいいる会員全員が使えるように動いている。
問題は、機能がありすぎて70歳を越えたシニアたちにはなかなか理解されない。できる人はできて、できない人は置いてきぼりになっている。教育グループが置いてきぼりになっているシニアをフォローアップしている。
Google Apps.が単純で操作が簡単ならば、シニアでも直ぐに使えると思っている。現実は、多機能すぎて専門家がNPO団体の中にいないと何も進まないという状態だ。
どの組織でも社員間でファイル共有する事を日常的にしている。多くは、NPO団体と同じでメールに資料ファイルを添付して送っている。この方法は、社員にとって一番自然で簡単なファイル共有方法である事は確かである。
しかし、人数が多くなるとNPO団体で発生したと同じ「多人数に多くのファイルを送る」という問題に直面する。
Google Apps.について何も反対ではないが、70歳を越えたシニアたちには一寸荷が重すぎるのでは・・・私は、別の方法を提案している。DropBoxというサービスをファイル共有専用に使う事だ。
DropBox Freeでファイル共有と共同作業
個人向け無料サービスとしてDropboxが使える。Dropboxが提供するサービスの中に「ファイル共有と共同作業」がある。
特定のシニアグループ(5~6人ぐらい)でDropBoxを使ってみることでそのメリットを体感すれば良い。メリットが体感できれば、他のシニアになぜ良いかを教えられる。
次に、 自分で特定の仲間とファイル共有ができるチームフォルダーを作成、設定してみる。これができれば、他のシニアにファイル共有のやり方を教えることができる。
他のシニアに教えながらDropBoxの設定と使い方の経験を積めれば、色々な問題に対応できるようになる。この問題解決の経験が多くなればなるほど、DropBoxを使ったファイル共有サービスをシニアの専門サービスとして展開できるのでは無いかと思っている。
無料で使えるITサービスを「シニア向けに教えるビジネス」
インターネットに慣れ親しんでいる若者たちであれば、DropBoxなんで簡単に使えるのだがシニアに取ってみれば未知の世界である。シニアの不安と心配事が理解できるのはシニアだけである。特定の無料ITサービスを使えば、こんな事ができる、こんなメリットが有ると教えて、使い方を教えるだけで教育サービスが出来上げる。
世の中は、DropBoxを簡単に使えるユーザーとそうでないユーザーがいる。DropBoxのメリットを体得したシニアが、同じシニアたちに時間をかけて自分の経験から使い方を教えて行くならば、DropBoxファイル共有サービスをシニアの専門特化サービスとして立ち上げられる。
結論
本来は、こんな教育なしで若者のように簡単に使えるようになれば良いのだが、現実はそうでない。見落とされたニーズをシニアが時間をかけて拾い上げる。それで助かる企業や団体があれば、それがシニアのサービスビジネスになる。後は、DropBoxのメリットを体得し、設定と教育ができるシニアを育てれば良い。
私が所属するNPO団体には、70歳を越えたシニア人材が沢山いる。関心がある人たちだけで体験をして頂いてからNPO団体の新しいシニアサービスとして提案できる。