仕事をしていない老人、シニアが大勢いる。健康障害もなく元気な高齢者たちだ。ただ単に仕事がないから、または、もう働きたくないからという理由が多い。こんな老人たちは、暇な時間を無駄にしている場合が大半だ。私を含めて年齢が60歳以上になると何か新しい事を積極的にやろうという気が起きない。新しい事を学ぶのが面倒になる。出来るならば、今までの経験を活かすことで何かをやれれば良いと思っている。
暇で元気な老人が仕事をしないで時間を浪費する生活に入ってしまうと社会とつながって何かをやるという機会と気持ちが生まれてこなくなる。人間は、楽な方に楽な方に自然と導かれるからだ。暇をつぶす(Kill time)という言葉がある。時間は、「命」という価値を持つ。貴重な命という時間を無駄に使うのはもったいない。
自分に与えられた時間という命をもっと満足行くように使えないか考えてみたい。
暇な時間を有効に使う3つの事!
シニアには宿命的な問題が老後にやってくる。体を積極的に動かさない生活になると体の筋肉、特に足腰の筋肉が急に衰え始める。筋肉が少ないシニアは歩行障害が徐々に起きてくる。散歩を毎日していれば大丈夫と思っているシニアは考え直したほうが良い。筋肉を維持、強化するには普通以上の負荷を筋肉に与え続ける必要があるからだ。
老人の筋肉は若者以上に衰えやすい。今、60歳代、70歳代のシニアならば今からでも遅くないのでスポーツジムで筋トレを開始すべきだ。年齢以上の筋肉と筋力を得られれば老後の生活は快適になる。
自分の筋力や体力を知っているか?定期的に運動をしているシニアならば、こんな表現で自分の体力を話す。10キロを休みなく歩ける体力があるとか、懸垂を1セット5回できるとか、スクワットを1セット20回できるとか、特定の運動を時間や回数で言い表せる。
今の自分の体力や筋力を表現できないシニアはスポーツセンターに行って体力テストを受けて見ると良い。体力と筋力がない自分の体に気が付くはずである。一抹の不安を感じた方はスポーツセンダーで筋トレを始めることである。
筋トレをする
社会や家族に余計な負担をかけないようにするには普通の生活が出来る筋力と体力が必要。余計な負担とは介護を必要とする体になること。介護を必要とする体にならないようにするためには定期的な筋トレをすることである。老人の体は年齢とともに衰えていく。衰えが表面化するのは60歳代よりも70歳代が多い。体の免疫力が60歳から70歳に向けて急激に落ちていく。あるポイント以下になると体の弱い部位から免疫力に打ち勝った悪玉菌が病気をもたらす。
暇な時間をできるだけ定期的に体を鍛える時間として使うことで介護を必要としない体を作り上げられる。定期的な筋トレは体にとってプラス効果と経済的に医療費を節約する。筋トレは続けることがポイントになる。
プラス効果とは、
- 衰えていく体全体の筋肉を維持、強化できる。
- 新陳代謝を向上させて成長ホルモンを分泌させ、体全体を若返らせる。
- 認知症予防対策として定期的な筋トレは脳を刺激する効果がある。
- 体内の血液の流れを良くして、血圧を正常にもたらす。
平日の午前中を近くのスポーツセンターに行って体を動かす運動を始める。筋トレを始める前に基礎体力を整えるための体操教室に通うと良い。運動習慣を身に付けることが暇な老人にとって一番難しい。平日の午前中の居場所をスポーツセンターにして体を動かす習慣を身に付ける。体操教室に参加すれば、色々なシニアと接する機会が増える。楽しい人に出会えればスポーツセンターに通う動機付けになる。
何事も「体が資本」。老人であればあるほど体を大切にする必要がある。週通いで病院に出かける生活は何も楽しくない。運動習慣を身に付けていな老人は、70歳頃から健康障害に成りやすい。多くは生活習慣病になる。生活習慣病は定期的な運動をすることで改善できることが証明されている。
私は週2回スポーツセンターのジムで筋トレを2時間ぐらいやっている。それが習慣になっている。そのお陰で肥満にもならず、血圧も発汗機能も正常である。風邪を引くこともこの10年間一度もない。定期的な運動はプラス効果しか起こさない。
奥さんのお手伝い
奥さんの家事を助けること。特に「力仕事と料理」の分野はオススメ。力仕事は、(1)自宅の掃除、(2)洗濯、(3)ゴミ出し、(4)お風呂やトイレ掃除。料理の手助けは奥さんの悩みを共有でき、自活を可能にするトレーニングになる。私の世代以上のシニア男性は、自分で料理を作る経験が乏しい。「食べる人」に長年の間なってしまっている。万が一、一人で生活を始めるような状態になった時に自分で料理を作る事ができれば、自分好みの味を楽しめる。
奥さんたちは、いつも、献立で悩んでいる。旦那が仕事から帰ってくる前までに今日の献立を決めて料理を完了して置かなければならない。献立と料理作りで長年苦労してきている。その苦労を旦那衆が自ら体験してみないと分からない。いつも食べる人から時々作る人になる必要がある。奥さんから料理作りの手解きを受けながら1品、2品と奥さんに認められる料理が作れれば、奥さんに代わって料理を作ってあげられる。
暇な時間を奥さん孝行に使うことである。長年の労を労う意味がある。
夫婦旅行をする
金銭的に困っていなければ、奥さんと一緒に旅行する機会を増やすことである。夫婦旅行は、奥さんの負担を減らすと同時に気分をリフレッシュさせる。旅行中は料理を作る必要はない。お風呂掃除も洗濯もやる必要がない。美味しい料理を食べながら、ゆっくりした時間を夫婦で共有できる。奥さんが行きたいと思っている国や場所に連れて行ってあげる。お金は、年齢が若いうちでないと使う価値が減っていく。体が不自由になってから行く旅行では楽しみ方に制約が出る。
旅行資金で困っているならば、夫婦で旅行するための資金をアルバイトやパートして貯めることである。働く目的が夫婦で旅行するための資金作りになる。
夫婦旅行を楽しむために働くという目的が生まれる。暇な時間を旅行資金作りに使うことで夫婦で旅行する楽しみを味わえるようになる。無目的に暇な時間を使うのは、もったいない。暇な時間を奥さんのためになるように使い始めると時間が生きてくる。
老後の生活は夫婦仲が良ければ良いほど幸せを呼び込む。夫婦仲が悪いと老後の生活は、つまらないし、幸せが逃げていく。夫婦仲を良くするには、夫から先にGiveする行為が必須。Giveし続けると奥さんもそれに答え始める。Give & Giveの行為が続くと夫婦仲が自然と良くなる。
老後の生活は、一人で生活するよりも二人で生活したほうが楽しい。夫婦でいられる時間は限られている。平均寿命と健康寿命の面で男性が先に他界する。夫婦で一緒に時間を共有し、楽しめる間に楽しめるだけ楽しむのが余生ではないか。
2週間後に私たち夫婦は八ヶ岳にあるリゾートホテルに2泊3日のドライブ旅行に出かける予定でいる。私の旅行の楽しみは温泉風呂と食事である。妻の楽しみは旅行先での買い物と食事になる。ドライブ旅行では道の駅やローカルのスーパーマーケットにいつも立ち寄っている。その土地でしかない食べ物や土産品があるからである。
ドライブ旅行ができるのは二人共体力があるからである。年齢が若ければ若いほど自動車で好きな場所に旅行できる。体力が落ちたら疲れるドライブ旅行はできなくなる。
結論
- 介護を必要とする体にならないようにするためには、定期的な筋トレをすることだ
- 奥さんの家事を助けること。特に「力仕事と料理」の分野はオススメだ。
- 金銭的に困っていなければ、奥さんと一緒に旅行する機会を増やすことだ。旅行資金で困っているならば、夫婦で旅行するための資金をアルバイトやパートして貯めることである。