65歳を過ぎると転職先を探すのが凄く難しくなる。多くのシニアはアルバイトやパートの仕事でお金を稼ぐことが当たり前のようになる。仮に雇用されても派遣労働者、年次更新会社員などが多い。年金を受け取りながら時間をかけて仕事を探すしか無い。
65歳を過ぎると3つの選択肢で老後の生活を決めざるを得なくなる。
- 雇用される仕事を続ける
- シニア起業をする
- 年金生活に入り仕事をしない
年金額が少ないために65歳を過ぎても働き続けないと生活ができないシニアもいる。そんなシニアはどうしてもお金を稼げる仕事を探すしか無い。
どのような仕事が見つかりやすいのか、どのような考え方で仕事をする必要があるのか、トレードオフを考えながらシニアは仕事を探さねばならない。自分に都合の良い仕事は期待できない。誰もが嫌がる仕事が社会の弱者に押し付けられる。それを覚悟する必要がある。
目次
シニアが仕事を探す時の切り口
仕事をする上で自由を求めるならば、シニア起業をして自分の手でお金を稼ぐしか無い。それが出来ないシニアは制約下で仕事を探すしか無い。雇用される仕事はストレスや嫌なことが多い。体力勝負の仕事か、知的生産的な仕事かでやりがいや快適さが違ってくる。最終的には自分のリソースをどのように活用できるかである。
ビジネスの種を見つけて自営業者になる(リスクはあるが、やりがいがある)
どこかの会社に再就職をするよりも自分でビジネスを始めたほうが余生を楽しめる。会社務めが長いシニアは会社で働くという考え方で固定される。自分でビジネスを始められるという考え方や発想が生まれてこない。会社を設立してビジネスを始めるよりも個人事業主となって小さなニッチビジネスを始めたほうがリスクがない。
個人事業主申請書を税務署に提出するだけで済む。費用はかからない。何をビジネスにするかが決まっていないシニアは小遣い稼ぎのようなビジネスを探してみる。最低3つ以上の小遣い稼ぎの種を見つけて実際にお金を稼げるかを実験する。ビジネスモデルをちゃんと考えてどこにお客さんがいるかを見定める。あとは営業活動をして思惑通りの結果になるか、どうかを検証する。
年齢が70歳を過ぎれば、自分でビジネスを始めるしか選択がなくなる。その時期をいつにするかである。早く始めて経験値を持てば成功する確率が高くなる。今60歳代ならば、自営業を体験する最後のチャンスになる。老化が進み気力が落ちて何もアクションを取れなくなる年齢では起業できない。
働きたい会社に自分を売り込む(私の知人はこれで再就職できた)
60歳定年で新しい職場を知人は探していた。家電業界の会社の技術者であった。自分の経験、知識、スキルを活かせる会社をいくつか探して自分で直接会社の採用部門にアプローチをした。その中の一つにバルミューダ株式会社があった。その当時のバルミューダは人材を積極的に採用していた。年齢は30歳代の技術者中心であった。
彼はその事を知っていたが気にせずに自分をバルミューダに売り込んだ。人材斡旋会社経由ではなく、直接会社に電話したり応募申請書と手紙を添えて郵送したり、諦めずにコンタクトを続けた。ある日、突然バルミューダの採用担当者から一度お会いして話をしたいという連絡が入った。
彼は新製品開発のアイデアを持参してバルミューダ株式会社を訪問。面接では社長も同席したという。採用担当者からの説明では年齢が60歳で中途採用の対象から外れているが、あなたの熱意に応えるために今回のような話し合いを持ったという。彼はその場で新製品開発のアイデアを社長に売り込んだ。
しばらくしてバルミューダ株式会社から採用したいとの連絡を受けた。例外的な採用だがぜひとも我社で頑張ってほしいという連絡であった。
自分を売り込むには何を売り込めば良いかを明確にして準備する必要がある。あとは、諦めずに売り込み続けることである。
人手不足の業界で相性が合うかを試す(イメージだけで判断しない)
人手不足の業界ランキングTOP5
①建設・建築・土木業界
②運送・流通業界
③医療・介護福祉業界
④農業
⑤IT業界
5つの業界の中で経験がない業界の仕事を試してみる。人手不足の業界であるから採用される可能性は高い。頭にあるイメージや印象を捨てて実際の労働を体験してみる。何か一つでも魅力や相性で引っかかる点があるならば、その業界でしばらく働いてみるという選択肢が生まれる。
食わず嫌いでは足元に落ちている食べ物を拾えない。
困っている人達を助けるNPO団体で何が出来るかを試す(自分ができる事を見つける)
私は中小企業を支援するNPO団体の会員である。このNPOのメンバーは平均年齢72歳。多くのメンバーは大手企業のOBである。自分の人脈を使って大企業と中小企業のビジネスをマッチングさせるサービスを行っている。元商社マンが作ったNPOであるので会社と会社を結びつけるビジネスで始まった。
NPO団体の活動で何が自分にできるかを発見する機会が与えられる。積極的に自分が出来ることを探す活動をしていれば、メンバーの誰かが探すのを助けれくれる。自分の実力と能力を再発見する場としてNPO団体での活動は意味がある。私のスキルは法人向け情報ポータルサイト構築と運営である。このスキルがこのNPO団体のビジネスで生きている。
NPO団体のリソースをお金に変える新規サービスを提案し、ポータルサイトを構築してあげた。当然、工数と労力が発生するので有料のサービスとしてスキルを提供した。
NPO団体は何らかの問題を社会の中で見つけてそれを改善する活動をする。そこに自分のスキルや知識が生きれば、それをチャンスにしてビジネスの種を見つける。
結論
シニアが新しい仕事を探す切り口は4つある。
- ビジネスの種を見つけて自営業者になる(リスクはあるが、やりがいがある)
- 働きたい会社に自分を売り込む(私の知人はこれで再就職できた)
- 人手不足の業界で相性が合うかを試す(イメージだけで判断しない)
- 困っている人達を助けるNPO団体で何が出来るかを試す(自分ができる事を見つける)
重要なことは頭だけで判断しないで自分自身でアクションを取り、諦めないことである。