老人の不思議な行動はなぜ起きるのか?

65歳の私の目から見て、老人の不思議な行動が目立つ。これは飽くまでも個人的な印象である。良くテレビのニュースに登場する台風の時に河川の様子を見に行く老人。そして、川に吸い込まれて亡くなる事故。いつも、なぜ台風の時に老人が川の様子をわざわざ見に行く必要があるのだろうかと不思議に思っている。

私の結論は、それが運命であるということ。普通の精神状態ならば、危ないと思うのにその感覚が何処かに行ってしまう状態が老人に起きたのではないか。川に呼ばれて他界する老人は多い。これは一つの例である。

老人という年齢に達すると自分の死期を感じやすくなる。どんな形にしろ、誰にでもやってくる運命である。良い、悪いとい倫理感覚ではなく自然の真理である。老人に成ってみないと分からないことがたくさんある。65歳は、まだ、老人とは言えないが徐々に分からないことが目に付くようになる。

老人の不思議な行動

老人にとっての不思議な行動は、本人にとって自然な行動なのかもしれない。その一つの理由は、自分の体が不自由になっているからである。気持ちだけが先に行き、体が付いて来ていない。

目先に横断歩道があるのにそこまで行かないで道路を渡る

自動車を運転していて良く出くわすことがこれである。老人の男性よりも女性が多い。道路を渡る時、右左をよく見ないで自動車が止まってくれるだろうという感覚で道路を渡り始める。横断歩道であればその心理は理解できるが、横断歩道でない場所で突然横切ろうとする。それも、横断歩道が10m先にあるのに横断歩道まで行かない途中で道路を渡る。

酷いのは、渡る前に自動車が左右から来ないかを確認しないで前だけを向いて渡っている老人。そんな現場を何度も経験しているのでいつも道路に老人が歩いている時は、注意しながら速度を遅くして追い越している。予測できない老人の行動が交通ルール無視に出てくる。 

エスカレーターや電車の出口で突然立ち止まってしまう

デパートに老人女性が大勢やってきている。エスカレーターを使って上がって行く老人女性の後ろにつくと上がりきった場所で立ち止まる老人がいる。普通の人ならば、エスカレーターが上がりきったら歩き続けてそのフロアーに行くか、次の階に向かってエスカレーターを乗り続けるかである。その選択範囲でない上がりきった場所で立ち止まるのは後ろについている人にとって危ない。

いつも、そんな状況になったらその老人女性の横を素早く回って追い抜いていく。老人女性の頭の中は、自分の行動をどうするか判断に迷っているからだろう。後ろの人がいるということが意識の中にない。立ち止まった行動は、電車の出口からプラットフォームに降りたときにもある。老人がプラットフォームの左、右のどちらに行こうか迷っているのだ。後ろから出てくる乗客のことなんか意識にない。

朝早くデパートの入口で開店するのを待っている

デパートが朝10時に開店するのだが、朝から開店をするのを待っている老婦人たちが大勢いる。それが、毎日続いているのが不思議。私の推測では、暇だから午前中は目の保養でデパートの商品の品定め、または、気晴らしにやってきているのではないか。デパートは老婦人たちにとって居心地が良い場所。トイレが有り、お喋りができるカフェもあり、各階に休憩場所がある。

老人男性がデパートが開店するのを待っている姿は殆どない。私が見かける老人男性が開店を待つ場所は、家電量販店の前である。家電製品を眺めながらトイレ近くにある休憩場所で自分の居場所を確保している。

夜散歩で歩く老人:後ろからくる自動車に見えるLEDライトを身に付けないのか!

私のリュックには、LEDライトが点滅する運動用バンドを取り付けている。駅から自宅まで暗い道路の脇を20分ほど歩くからだ。狭い道であるため前方だけでなく後方からくる自動車に注意する必要がある。ショートビームのライトで走っている自動車は、両脇を歩く人に気がつくのが遅い。ロングビームのライトならば事前に人が歩いているのが分かる。

そんな状況で後方からやってくる自動車に自分が歩いているということを事前に知らせるLEDライトが点滅するランニング用腕バンドをリュックの後ろにつけている。自分自身も自動車を運転するので突然暗闇の中から人影が見えるとびっくりする。LEDライトが点滅していれば、誰かがそこを歩いているということがすぐに分かるので事前に注意して自動車を走らせられる。

夜散歩する老人夫婦を見かけるが体や手に何もライトを身に着けていない。運が悪ければ後ろからくる自動車にはねられる危険性が高い。そんなリスクを感じていない老人が多い。

暑い夏日に野良作業をする、スーツ姿で歩き回る老人

熱中症対策が十分であっても老司の体温調整機能が衰えているため水分補給が不十分になり熱中症で死亡してしまうニユースが多い。年齢が70歳を越えたら、暑い夏は水分補給を喉の乾きで判断するのではなく時間単位で一口水を飲むという習慣が必要である。

老人の体は体温調整機能の劣化で着ている服装もおかしいなる。暑い夏日にスーツ姿で街中を歩いている。誰が見ても暑い印象を与える。熱中症対策をどう考えているのだろうか。

老人の行動は、予測し難い場合が多い。老人しか分からない事情で行動を起こす。普通の人の常識から遺脱している場合が多い。

結論

  • 老人の不思議な行動がある。良くテレビのニュースに登場する台風の時に河川の様子を見に行く老人が川に引き込まれて死亡する。
  • 目先に横断歩道があるのにそこまで行かないで道路を渡る老人。
  • エスカレーターや電車の出口で突然立ち止まってしまう老人。
  • 夜散歩で歩く老人:後ろからくる自動車に見え無いために引かれる