32年間妻と一緒に生活をしている。私にとって妻はどのような存在なのだろうか。
最初に言いたいことは、「私の妻は福の神である」と私は思っていることだ。この事は、私を知る人全てに恥ずかしがることなくおおっぴらに口に出している。妻の前でもそう言っている。妻のお陰で何度も助けてもらった恩があるからだ。昔、テレビでこんな番組があった。「私の奥様は魔女」。実は、私の奥様はマーリンと呼ばれている。Merlin(マーリン)は、アーサー王に使えた魔術師の名前である。
彼女は、西洋人のパーソナリティーを持っている日本の女性である。彼女がいるところに多くの知人友人が自然と集まってくる。彼女と一緒にいると落ち込んだ気分がすっ飛ぶと言って皆さんがランチ会をしましょうよと誘ってくる。彼女は、精神的に落ち込んだ隣人や友達を笑わせるスキルを本能的に持っている。明るい性格が彼女を「福の神にしている」。
誰でも困っている時に助けてくれた人は忘れないし、また、会いたいと思うはずだ。彼女は、ちょっとした事で幸せを感じるセンサーを持っている。幸せを感じている人は、そばにいる人にも幸せをおすそ分けする能力を持っている。
自分の妻を褒めるシニア男性は稀かもしれない!
夫と妻の共同生活が長いとお互いの存在が空気のようになる。阿吽の呼吸で相手が何を欲しているかが分かるようになる。特に旦那よりも妻のほうがその能力が優れている。手の平に乗って動き回っている旦那を雲の上から監視できている。
多くの旦那さんたちは、薄々そのことが分かっているはずだ。男は単純だから・・・
亭主関白を装った外顔がそうであっても内顔はかかあ天下だ。自宅は、既に奥様に占領されている。見かけは旦那が自宅を所有しているかのように見えても実権は奥様にある。この状態は、日本と米国の関係と同じだ。見かけは独立した日本だが、実質は米国がまだ日本を占領している。
どちらに権力がある、ないなどはあまり問題ではない。お互いを助け合いながら楽しい家庭を作っているならば全てOKだからだ。私たち夫婦は、それぞれの世界を持っている。私の世界は、ITの世界。妻の世界は、ピアノの世界。それぞれの専門領域が有り、その世界で自分の人生を楽しんでいる。私は音痴で音楽のことは全然分からない。妻もITのことは全然分からない。お互い分からない分野があることで足りない点を補足しあっている。
週末はいつも一緒にドライブしている。美味しいランチを食べれるレストランを探す外出だ。一緒にウォーキングすることが多い。歩きながら子どもたちのこと、両親のこと、自分たちの老後のことなど思い付くことを話題にしながらおしゃべりを楽しんでいる。自宅にいる時は、午後3時におやつタイムがやって来る。おやつはいつも2つに分けてシェアーしながら食べている。
家内がいつもやっている習慣が私たち夫婦のプロトコルになってしまった。一つのものを二人でシェアする行為は、夫婦の絆を知らないうちに強める効果がある。ショートケーキを2つ買うのではなく、一つ買って二人で分けるとシェアする意味が体で感じられるようになる。
お互いを大切にする行為が幸せを呼ぶ。
老後の生活で一番つまらないのは、夫婦二人でいる時間を楽しめないことではないか。一緒にいるのが嫌だという夫婦が私達の回りにいる。老いてくると孤独が忍び寄ってくる。孤独から逃げるには、夫婦で楽しむ時間を増やすことだ。旅行好きの夫婦は、この恩恵を受ける。夫婦で旅行をしたことが少ないという人は、ぜひ、奥様を旅行に連れ出してほしい。旅行は奥様を家事・炊事・洗濯の世界から逃してくれる。
女性は男性には出来ないことをやってくれる。子供を生み、育てる行為はとても男性には出来ない。女性がなぜ長生きをするのか、それは子供を見守る本能が男性よりも強いからではないか。自分のお腹から生まれてくる子供は男性には分からない感激があるに違いない。
人生という旅で伴侶がいないと楽しみが半減する。一緒に生活が出来る間は、その時間を最大限に楽しむのがシニア夫婦に幸せをもたらす。お互い老いてくると今まで出来たことが出来なくなる。どちらかが元気であれば、出来ないことを代わりにやってあげられる。老後の生活はますますお互いを助け合う生活になる。
老後に離婚する夫婦がいるが、どこかでボタンの掛け違いがあったのだろう。離婚して今以上の幸せが見つかるならば、離婚は正解だろう。
ただ、
失うものも多いかもしれない。修復可能なステージならば、一人になった自分の生活を想像してお互いを助け合う方法を考え出してはどうか。誰かが一緒に生活してくれているだけで安心を覚えるはずだ。一人で生活する老後は不安で一杯になる。家に帰れば、妻がいる。その妻が面白ければ、なおさら人生は楽しくなる。
この記事「シニア男性にとって妻はどのような存在だろうか?」のポイントは、
- 私の奥さんは、魔法使いだ!
- 一緒にいることで人生の旅を一層楽しめる
- 奥様を喜ばせるには奥様が行きたい場所に一緒に旅行することだ