63歳がお金を使う時にどのようなキャッシュ媒体を使うのか、考えてみた。私の財布には、1万円以内の現金、クレジットカード2枚、銀行のキャッシュカード、PASMO(プリペイドカード)が入っている。今騒がれている電子キャッシュは使っていない。電子キャッシュはスマホプリ経由で支払いがなされる。
スマホは所持して使っているが、決して銀行口座などの金融情報を記録していない。インターネットの仕事をしているのでネット経由で何を裏でされているか分からないからだ。スマホにインストールしたアプリがマルウエアで個人情報を知らないうちに外部に送信しているかもしれない。そのリスクが大きいので金融情報は決してスマホに登録・記憶させていない。
大手銀行がQRコードを使って電子キャッシュの推進をしようとしている。中国では、このQRコードとスマホアプリで電子キャッシュが広まっている。日本は、現金を使う習慣が強いので電子キャッシュは一部の若者たちだけが試している。
キャッシュが手で触れる物であるかどうか?
現金は、物理的に目に見えて手で触れる。紛失すればすぐに分かる。プリペイドカードは、カードが物理的に触れるが金額は分からない。残金が分かるのは、プリペイドカードを使うときぐらいか、チャージをするときぐらいだ。クレジットカードもカードという物理的なものがある。残金はわからないが、いくら使ったかはレシートで分かる。
電子キャッシュは、スマホと電子キャッシュのアプリ(Apple Payなどが代表的なアプリ)が前提条件になる。使える場所やお店がないとだめだ。日本の社会は、2020年に開催される東京オリンピックに向かって電子キャッシュを広げようとしている。電子キャッシュに慣れている海外からの観光客への利便性を与えるためだ。
「デジタル・キャッシュ」と一口に言われているが,その特徴をまとめると,
(1)物質(紙幣,コイン)ではなく,デジタル化された貨幣の情報をネットワー クその他で伝達する,
(2)クレジット取引のような事後的な決済ではなく,「売り/買い」の当事者間でリアルタイムに現金が移動する,
(3)その実現には,暗号技術の活用が不可欠,ということになるだろうか.
(引用先:デジタルキャッシュから「超流通」経済へ)
シニアの私は、出来るだけ手で触れるキャッシュ媒体に戻ろうとしている。デジタルキャッシュは利便性を高めるが、裏で何が起きているか全然分からない。現金であれば、紙幣や小銭の物理的な動きがわかるので安心だからだ。目に見えないものは実在しているか分からない。
デジタルキャッシュだけで生活が成り立ってしまうと本人が事故や病気で他界した時に金融資産を確保できなくなる可能性が非常に高い。タンス預金も出来ない。手元に置いておくことがそもそも出来なくなる。自分で稼いだお金が100%第三者の手に置かれる。
私が生きている時代では、現金がまだ使用されていると予想している。子どもたちの世代は、デジタルキャッシュの時代に入るだろうが、年老いた世代の人達にとってデジタルキャッシュは不信の目でどうしても見る。信用出来ない。
クレジットカードも若い人は頻繁に使う。数百円のお菓子を買うのにもクレジットカードを使う若者たちをよく見かける。私がクレジットカードを使う時は、1万円以上の品やサービスに使うときだけだ。財布に入っている現金では対応ができない場合に限定している。あくまでもクレジットカードは万が一の時に使う決済手段として位置付けている。
私が他界した時に家族が私のお金の確保が出来なくなるような状態にしたくはない。インターネットバンクの銀行口座なども閉鎖してきている。IDやパスワードが本人しかわからない場合が多いからだ。通常の銀行口座であれば、キャッシュカードと通帳が手元にある。キャッシュカードの暗証番号さえ家族に教えておけば、万が一の時に代理にお金を引き出せる。
デジタルキャッシュのときは、スマホにアクセスしてIDとパスワードを知ルノはもちろん操作も知らねばならない。60歳代のシニアでそれが出来るのは少ない。わからないことでお金を使うのはリスクが高い。
お金は、使い慣れた媒体で使うほうが安心だ。機械やネットワークを100%信用するのは危ない。ハイテクの社会では、出来るだけ老テクの世界で物事が済む方法を確保する必要がある。
日頃、インターネットを使って仕事をしているからこのように感じている。
この記事「デジタルキャッシュ、クレジットカード、現金の時代でシニアはどうするか?」のポイントは、
- 63歳のシニアは老テクの世界に安全、安心を求める
- デジタルキャッシュの時代は避けられないが、老人はついていけない
- 現金が手で触れるのが一番良い。