行動範囲が狭い老人を喜ばせる方法

80歳を過ぎた老人は、多くの場合、足に故障が生まれる。外出したくても遠出が出来るだけの脚力と体力を維持できていない。91歳の義父は、そんな老人の一人だ。

私たち夫婦は、10年ほど前から毎年2回(春と秋)に家内の両親をドライブ旅行に連れて行っていた。まだ義両親の足が大丈夫な頃であった。美味しい地方料理を食べながら、ゆっくりとホテルで休んでいただくだけで気分が良いと感謝された。自動車での旅行は、電車やバスで行けない場所に自由自在に行けることだ。

その自由が、老人に喜ばれる。いつもの生活の行動範囲を広げてあげるだけで老人は喜ぶ。

自宅以外の景色が見える場所に連れ出してランチをする

義父は、自宅で一人生活を送っている。義母は、老健施設で足のリハビリ生活を送っているからだ。義父の足も衰えてきて自宅以外の場所に行くだけで疲れてしまうらしい。ほとんど毎日自宅の自分の部屋でテレビ、読書、運動、居眠りなどをして過ごしている。

彼が住む世界は、自宅の世界だけになっている。

4月になり、気候も良くなってきているので義父を連れて老人ホーム視察ドライブに連れて行く。彼からのリクエストだ。ついでにランチをする。もうすぐ92歳になるので一人で生活するのが大変になってきたようだ。まだ、元気があるうちに自分好みの老人ホームを見つけたいらしい。

これから夏にかけて月2回は彼の老人ホーム探しのドライブに出かける予定だ。

事前に候補の老人ホームを調べてある。2,3件良い候補を見つけた。その老人ホームに義父を連れて行って判断をして頂く。すぐに老人ホームに入るわけではないので急いではいない。彼にしてみれば、老人ホーム探しを口実に自宅以外の景色が見える場所に行ける。

できれば、老健施設に入居している義母も一緒に連れて行きたいのだが、彼女の体力がまだ十分に戻ってきていない。とりあえず、義父だけ外に連れ出すことにする。

老人は、自動車のバックシートに座りながら外の景色を見るだけでも楽しいらしい。まさに子供と一緒だ。老人は子供になる。お腹が空けば、レストランに立ち寄りランチをする。それだけでも生活に変化がある。毎日同じ自宅で生活するのは変化に乏しい。足が丈夫な老人は、直ぐに外出して気分転換が出来るのだが、91歳の老人にはそれが出来ない。

できるだけ変化があるライフスタイルを義父に望んでいるのだが、私たち夫婦が出来ることと時間が限られている。老人ホームに入居すれば、老人ホームのスタッフが入居者に色々なイベントを作ってくれる。自宅生活では、私たち夫婦以外に変化を作り出すことが出来ない。

デイサービスは義父のニーズを満たしていないため利用していない。91歳なのだが、頭はしっかりしているので幼児扱いをされるデイサービス施設は対象外だ。

彼が望むことは、回数が少なくても良いから自宅以外の場所に行きながら外の景色を自動車の窓から眺めることだ。そして、私たち夫婦と一緒にランチを食べることだ。それだけで幸せだと言う。

この記事「行動範囲が狭い老人を喜ばせる方法」のポイントは、

  • いつもの生活の行動範囲を広げてあげるだけで老人は喜ぶ。
  • 4月になり、気候も良くなってきているので義父を連れて老人ホーム視察ドライブに連れて行く。
  • 老人ホーム探しを口実に自宅以外の景色が見える場所に行ける。