老後の人生は健康寿命を何歳まで伸ばせるかが勝負

老後のお金が夫婦で2000万円、3000万円必要だという情報が巷にあふれているが、あまりにも単楽すぎる。普通の生活ができて健康でいれば、医療費も老人ホームの費用も発生しない。健康で自分の生活を確保できれば良いだけである。65歳になったら自分たちの老後の人生を真剣に考える必要がある。

65歳という年齢は、年金受給の年齢である。会社員であれば、最低限の年金が保証されている。一般的に月額22万円だそうだ。会社によっては企業年金の額が大きいために月額50万円以上になる人もいると聞く。

年金額が違うことで余生のライフスタイルも変わると思っている人がいるかもしれない。私はそうは思わない!重要なのは普通の生活が出来る健康を何歳まで維持できるかである。普通の生活が出来ている限り、大きな費用は発生しない。

老人ホームに入る時に多額のお金が必要になる。貧乏人であればあるほど健康維持にお金を日頃から投資する必要がある。

多額の金融資産がなくても健康を維持できていれば老後は安心

お金は沢山あるに越した事はないが、必須条件ではない!むしろ、お金よりも健康寿命こそが必須条件になる。何歳まで普通の生活を維持できるかで余生の金銭負担が決まる。多額のお金は介護付き有料老人ホームに入居する時に発生する。老人ホームに入る必要がない健康を維持できていれば、日々の生活費だけのコストで済む。

老人ホームと自宅での生活の違いは?

金融資産が沢山ある90歳の老人夫婦が介護付き有料老人ホームに引っ越した。義父の友人である。一月一人50万円以上の費用が発生する高級な老人ホームである。その老人ホームに夫婦で入居した。月100万円である。年間1200万円、5年間で6000万円。そんな金額を負担できない庶民は少ない。

一方で普通の生活を維持できている90歳代の老夫婦の金銭的な負担は少ない。普通の生活が出来る健康を維持できていれば、生活費だけで済む。100歳近くまで自活が出来る健康と体力があれば、多額の金融資産は必要ない。

誰もが自宅での生活を望む。多くは足腰と体力の衰えで自宅での独立した生活ができなくなり、介護付き有料老人ホームでの生活を望む。望みを叶える金融資産があれば良いが、それが出来ないシニアがほとんどである。

老後の生活を楽しむならば、どちらの生活が良いのだろうか。

義父は96歳になってから介護付き有料老人ホームに入居

義父の要望で昨年の11月に私の自宅近くにある介護付き有料老人ホームに入居して頂いた。96歳になるまでひとり暮らしを続けられたことは驚きである。私達夫婦の生活支援があったとしても誰もが出来ることではない。彼が100歳になるまで生きたとしても老人ホームで発生する費用は合計で1600万円ぐらいになる。

年金収入などを差し引くと実質の費用負担金額は合計で600万円ぐらい。このぐらいの金額であれば、義父の金融資産で十分賄えられる金額になる。普通の生活を自宅で過ごせれば、老人ホームで発生する金額を少なくさせることが出来る。これはその実例である。

もっと安い負担で老人ホームでの生活を送るならば、月額の費用負担が少ない介護付き有料老人ホームに入居するしかない。都会よりも郊外にある老人ホームが狙い目である。健康寿命を何歳まで伸ばせるかで老後の生活は相当変わる。

不確定要素は認知症

義父は96歳になっても認知症になっていない。頭はハッキリしている。時代の流れにも付いていっている。新聞、雑誌、テレビなどから社会で何が起きているかを把握している。普通に話をして96歳の老人という印象がない。もし、70歳代、80歳代で認知症に侵されていたら義父の余生は惨めな生活になっていたと思う。

足腰の筋肉が衰えて老人ホーム内での移動に歩行車を使っている。それ以外は健康で老人ホーム内で普通の生活が出来ている。

普通の生活が出来る筋力と体力があっても認知症が発症したら、ひとり暮らしは出来ない。老健施設か、老人ホームでの生活に頼らざるを得なくなる。認知症は病気であるのでいつ発症するか分からない。気を付けることは認知症が発症しやすい生活習慣を続けないことぐらいである。

普通の生活を維持できる健康と体力があっても認知症が発症したら、どうしようもない。違った意味で介護をすることになる。その負担が家族で出来なくなった時に特養施設や老人ホームのお世話になる。特養施設はすぐに入れない。介護付き有料老人ホームはお金次第。

私は80歳まで生きれば幸せであると思う。80歳まで普通の生活が維持できる肉体を作るために筋トレをしている。目的を持った生活を筋トレと仕事で満たし、認知症が発症しやすい刺激がない生活から逃げる。老人ホームに入居できるお金があっても老人ホームでの生活は望まない。健康寿命を可能な限り伸ばす生活習慣を身につける努力をする。

結論

老後の人生は健康寿命を何歳まで伸ばせるかが勝負である。70歳代、80歳代から老人ホームでの生活を過ごすのはつまらない。老人ホームでの生活は別世界の生活になる。一人の人間として自由に生活が出来ない。介護される生活には制約が伴うからである。老人ホームでの生活を望まないシニアは普通の生活を維持できる健康寿命を伸ばすしか無い。

健康寿命を縮めるのは1)筋力の低下で自分の世話が出来なくなる身体と2)認知症である。この2つの要因対策として私は筋トレをしている。足腰を定期的に鍛えて身体を自由に動かせる運動で脳に刺激を与える。認知症予防は体を動かして脳に刺激を与え続けることである。