老いて寝て死を待つ生活:残りの人生を楽しむには?

多くの高齢者が直面する老後の生活に寝て動けない生活がある。何らかの病気、骨折などで一人で自分の体を動かせなくなるときである。老人が一度ベットで寝て過ごすことが日常になると死を待つ生活になる。その時間が長いか、短いかは誰も分からない。

ただ、

寝て何もできない生活は退屈でつまらない。寝ていなければならない身体になった時でも何かできるはずだと誰もが思うはず。頭がしっかりして普通の判断ができる状態であれば、考えることができる。考えたことを実現する道具さえあれば、体が動かせなくても外部に対して情報を発信したりできる。

認知症で脳をやられたらどうしようもないが、その時は寝ながら何かをやろうと思っても考えたことをすぐに忘れてしまうから何もできない。体は自由に動かせないが、上半身が自由にできれば何かが必ずできる。

誰もが「立って動き回れる時期」と「寝て生活する時期」を迎える。老いてくれば、自分の体を自由に動かせなくなる。車椅子の生活からベッド生活に移る。その時にどのように残った時間を楽しむかを今から考えておく必要があるのではないか。

老いて動けない体でも「残りの人生を楽しむ方法」を考える

75歳を過ぎた頃から体の筋力を失い、動き回るのが疲れ始めると自宅で過ごす時間が増える。これは体にとっては悪循環である。筋力は使わないとどんどん失っていくからだ。椅子やソファーから立ち上がる時に苦労を感じ始めたら、体全体の筋力も相当失われてしまった状態になる。最終的に自分の足で立ち上がれることができなくなる。そうなると自分の世話ができなくなる。

自分で歩けなくなる時が普通の生活と老後の生活の境目

こうなる前に家族の支援を得たり、生活環境を自宅から老人ホームに変える必要が生まれる。老いてくれば、肉体が徐々にだめになって行く。足の筋力を失い、自分で歩けなくなる時が普通の生活と老後の生活の境目だ。

そんな状態になる前までに体をあまり動かさなくても余生を楽しめる事を準備する必要がある。

スマホやパソコンを活用しておしゃべり、オンラインゲーム、ビデオ鑑賞

おしゃべりをしたい老人は、スマホやパソコンを使ってチャットをすれば良い。スマホでもパソコンでもLINEでの会話チャットが可能。家族や友人・知人などをグループに登録して必要な時におしゃべりをすれば良い。そのためには、スマホの使い方、パソコンの使い方を今から学び、使い慣れておく必要がある。

ベッド生活で苦痛なのは、自分の周りで何も変化が起きない退屈な時間である。刺激がない時間が多いことである。そんな時は、インターネットゲームが良い刺激になる。碁や将棋などの古典的なゲームが好きならば、インターネット経由で対戦ができる。手さえ動かせれば、ゲームは可能だ。色々なゲームがインターネットで提供されている。

ビデオストリーミングで好きな映画や動画を楽しみたいならば、Netflixなどで国内の映画だけでなく海外の映画やテレビドラマを楽しめる。私は、NetflixでStar Trekの映画やTVシリーズを楽しんでいる。民間放送のTV番組は、見るに耐え難いからだ。Make-Believeの世界を楽しむことで体を動かさないで精神的な欲求をある程度満たせる。

将来期待されるAIスピーカーとの会話とVRを使った旅行

アマゾンのアレクサやグーグルのホームなどと気楽に会話ができるようになる。現在は、まだ、そのレベルまでAI知能が発達していないが、時間の問題で普通の会話がAIスピーカーとできるようになる。

Virtual Reality (VR)の製品がこれから発展して成熟する。実際に旅行ができなくてもVRで海外旅行を体験できてしまう。10年先の社会は、VRを応用したレジャー産業がたくさん生まれる。仮想現実を体験することで今までと違ったベッド生活が送れるはずだ。仮想現実の世界に新しい自分を作り出す。仮想現実の世界で動けない体を動かして楽しめるようになる。

ロボットが発達すれば、寝ているベッドがロボットになり動き回ってくれるだろう。外へも自由に出かけられる。そんな世界が現実のものになるのは時間の問題だ。

元気なうちに楽しめることを先取りする老後の人生

私の切実な問題は、緑内障による失明である。視力を失って長生きするのは想像しただけでも辛い。失った視力を補う技術や医療が生まれてくれば、助かる。視力を失った時にどのように余生を楽しむかを真剣に考える時期が10年、20年先に来る。

私の緑内障はまだ自動車を運転できる程度である。右目上半分の視野が欠損している。左目の一部も緑内障に侵されているが右目ほど不自由を感じていない。

普通の生活が難なく出来る視力がある間に老後の楽しみを先取りした生活をしたい。仕事の道具としてパソコンがある。この2年間に自分が求める最高のスペックのパソコンを買う。視力を失う前に使いたいからである。自動車の免許証は70歳を迎えるときに更新するかを決める。更新できても自動車を運転することはしないつもりでいる。

夫婦で旅行に行きたい。機会ある毎に1泊2日程度の旅行を何度も楽しみたい。ドライブ旅行ならばそれが簡単にできる。健康で視力があるうちに夫婦で旅行を楽しみたい。

楽しいと感じることは今から先取りしたい。後に取っておくことが出来ない年齢である。今やりたいことがあれば、それを実行してみたい。時間と健康は人生の命である。シニアは誰もがわかっている。生きていられる時間は減っていき、ケンコ的な体は徐々に衰えていく。

人生には3つの節目がある。

  1. 走って活動ができる生活
  2. 歩いて活動ができる生活
  3. 動けなくても活動ができる生活

1と2の節目はまだ普通の生活が楽しめる。3の生活だけは事前に準備する必要がある。インターネットと通信端末を苦労せずに使えるスキルを習得する必要がある。

結論

  • 多くの高齢者が直面する老後の生活に寝て動けない生活がある。何らかの病気、骨折などで一人で自分の体を動かせなくなるときだ。
  • 誰もが「立って動き回れる時期」と「寝て生活する時期」を迎える。老いてくれば、自分の体を自由に動かせなくなる。車椅子の生活からベッド生活に移る。その時にどのように残った時間を楽しむかを今から考えておく必要があるのではないか。