私は、友と言える友がいない。幼友達がいれば良いのだが、不幸にもいないのだ。務めている時は、同僚がいるから友だちがいなくても寂しくはなかった。会社組織を離れている今、自分一人でビジネスをしていると同僚もいない。経営者は孤独であるのと同じだ。友だちがいれば、週末に一緒に遊びにいける。そんな気心がしれた友がいると人生に味わいが出てくる。
定年退職したシニア男性は、一人になる。
会社を離れても友だちがいる人、作れる人は幸せだ!
大人になってからの友達作りは、簡単ではない。損得に関係しないお付き合いが出来る人たちとの出会いを自分で作らねばならない。ビジネスをしていると多くの場合は損得を考えてしまう。
大人の世界に入る前にできた友達で気心知れた人が沢山いれば、その人が羨ましい!高校生時代、大学生時代でも良い。ずっと付き合いが続いて仲良しな友がいれば、お互いを励ましながら人生を歩んでいける。
上辺だけの友達は、沢山作ろうと思えば作れる。そこには、心の置き所がない。一見さんお断りの世界だ。長いお付き合いをしていないと人間の本性が理解できない。
同僚との付き合いが長くても会社を離れたら会うことも少なくなり、共通話題もなくなる。自然消滅していくような同僚になる。同僚と友人は、ある面では同じだが、知り合う環境と利害関係が違う。若いころの友人であっても付き合いが途絶えれば、友人という名前だけが残る。
還暦の(中学の時)の同窓会があったが、記憶は中学生の時で止まっている。何十年もブランクがあるので付き合いがつながらない。
私は、高校から大学、そして、今まで地元で生活をしていない。 生まれた場所に定着していない生活をしていると人付き合いが点在してしまう。点在したお付き合いでは、気心が知れるような継続的お付き合いができない。
気心知れた友人がいる人、いない人には個人差がある。私は、仲間がいないと不安になるという性格ではない。むしろ、1人で生活していこうとする。一匹オーカミ的な人生が長い。若いころは、友人、知人、同僚、先輩、上司と言われる人たちと一緒に交際があった。
環境が変わると人付き合いもガラリと変わる。住み慣れた場所を離れて未知の場所に転移するシニアは、なおさら新しい人間関係を作れない。自分自身で積極的に地域に入っていく勇気と忍耐力が必要だ。歳を取れば取るほど、人恋しさが増す。老人は子供に戻るだ。子供は遊び相手がいないとつまらない。老人もそうだ。
困ることは、気心知れた友人が突然この世からいなくなることだ。1人、また、1人と消えていく。新しく友人を作るスピードよりも気心知れた友人たちを失うスピードのほうが速い。
老人は孤独に慣れて、孤独を楽しめるように生きねばならない。シニアの女性は、シニア男性以上にお喋りをする相手を求めている。女性は、おしゃべりが生き甲斐であると言っても過言ではない。シニアの男性も話し相手が必要だが、共通した話題と関心がなければ話をしない。
数十年後ではなく5~6年後にA.I.が寂しいシニアの話し相手になってくれる時代になる。